THE EPOCH TIMES

【医学古今】 アレルギー性眼瞼炎の鍼灸治験

2012年05月23日 07時00分

 【大紀元日本5月23日】アレルギー性疾患にはさまざまな種類があり、アレルギー性眼瞼炎(がんけんえん)もその一つです。

 最近、脊柱管狭窄症で鍼灸治療を受けている70代の女性が、急に両眼の瞼が痒くなり、擦ったら赤くなって少し腫れてきました。眼科を受診して点眼剤を使用するも良い効果が得られず、「鍼灸で直りませんか」と尋ねてきました。

 アレルギー性眼瞼炎は鍼灸治療の適応症ですが、体質に関わる問題なので、すぐ効果が得られるかどうか不安がありました。しかし、彼女の強い希望で治療を始めました。

 漢方医学の理論では、目は肝臓に強く関係し、更に「五輪説」により分類すれば、眼瞼は脾臓に属します。つまり、眼瞼炎は肝臓と脾臓の機能に関わる病気です。彼女の顔色、舌、脈を診察すると、その体質は「肝血不足、脾虚湿滞」でした。

 そこで、肝臓と脾臓の機能を改善するために、肝兪(かんゆ)と脾兪(ひゆ)などの背部兪穴、太衝(たいしょう)と太白(たいはく)など肝経と脾経の原穴、湿の代謝を改善するために陰陵泉(いんりょうせん)、三陰交(さんいんこう)、眼局部の循環を改善するために太陽(たいよう)、攅竹(さんちく)などのツボを選んで鍼をし、更に太陽と三陰交に灸頭鍼(鍼の尾にモグサをかけてお灸する方法)を行い、週1-2回治療を施しました。

 1回目の治療後は1日ぐらい痒みが消えましたが、2回目の治療後、翌日には眼が開けられなくなるほど瞼が腫れ上がりました。彼女は驚き、このまま続けて大丈夫かと心配して診察に来ました。私の判断では、これは邪気が排出される現象であり、このまま治療を続けるべきだと説明しました。

 3回目の治療後、「眼からたくさん膿が出ました」と話してくれました。彼女は今度も非常に驚きましたが、「膿」が出た後、眼瞼の痒みも浮腫みもすっきりして良くなりましたので、大変喜び安心もしたようです。念のためにもう1回同じ鍼灸を施し、眼瞼炎の治療は終了しました。

 「膿」であるかどうか直接確認できませんでしたが、私の推測では、膿というより目垢ではないかと思います。いずれも邪気が排出された現象だと考えられます。

 

(漢方医師・甄 立学)

 

 

 

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