二億年前「靴の跡」化石、何を物語っているのか

【大紀元日本5月7日】報道によると、ウルムチ市に在住している定年退職した教師が30年にわたり収集していた数百点の古生物化石はこのほど、中国科学院新疆生態及び地理研究所の標本館で展示され、大騒ぎになった。この物議を醸した展示品には、一点は二億年前の「靴の跡」化石で、そのほか四点は胸びれと尾ひれがある鳥類化石である。

「靴の跡」化石は、1997年にウルムチ市内にある紅山の上で発見されたものである。一枚の岩石の上に、26センチほどの靴跡がはっきりとついている。この靴跡は、明らかに重ねている革靴の印であることを示している。しかも、この靴跡の後半部分には、一枚の13センチの古いタラの化石がある。

発見者の説明によると、化石裏面の受力状況によって、これが左足の踏んだ痕跡だと判断できる。古いタラは上部中生代二畳紀時期に生息していたので、この化石は二億年前のものと推定できる。

このような化石は初めて発見されたものではない。1968年、アマチュアの化石専門家のウィリアーム・J.ミスト氏は、アメリカ・ユダヤ州で6億年から2億年前までに生きていた三葉虫を踏んだ靴跡を発見した。1927年、アメリカのあるアマチュア地質学者は、アメリカ・ネバダ州のフィッシャー峡谷で、一枚の靴跡がついている化石を発見した。この化石の年代は、二億二千五百万年前の三畳紀石灰石時期に遡ることができる。

科学者たちは最近顕微撮影装置でこの遺跡を再現する際、この靴の踵の革は、二重線で縫ったものだと初めて分かった。この二重線の間の距離は、1.1センチだが、このような靴を作る技術は、1927年まで存在しない。カリフォルニア州オクラン博物館館長のサミュエル・ハバード氏は、この化石に対して次のような結論を下した。「今の人類は、このような靴を縫うことができないが、この証拠に対して、即ち、類人猿の文化は、まだ開化されていない何億万年の前に、地球上にはすでに高度な智慧を持つ人間が存在していた……」。

「靴跡」化石の発見は、進化論にとって強烈な震撼とも言えるよう。この化石は、人類にとっては、ただ今回の文明だけが存在しているのではなく、多くの文明が存在していたことを物語っているだろう。

(記者・宇文龍)

 

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