共産党政権以後の日中関係を考える

【大紀元日本5月14日】国と国の関係を考えるとき相手国政府の与党、及び野党への配慮があることは当然である。政権交代が民主的に行われる国であれば現野党が次期政権政党になることも考慮されるからと言う面もあることは言うまでもない。米国との関係では共和党とのパイプと並んで民主党へのパイプも維持される。対中国との関係において日本政府は真剣に現政権以後を考える時期がきたと言わなければならない。九評公開以後日をもって高まる共産党脱退の動きを見るとき次期政権に参画すると思われるグループや個人へのパイプを持っていなければ既に持っている国に較べ政権交代が起こったときに遅れをとることになる。すなわち国益を守る努力に欠けていると言っても過言ではない。

共産党独裁がなくなることは必然であると言える情勢になった今、この面での考慮は焦眉の急である。独裁国家を対象にするときこのパイプはどういった施策に現れるかと言えば難民への対応もその一つである。当然のことながら独裁国家で排斥、迫害される異見人士の多くは亡命といった道を選ぶ。難民受け入れに道を開くことは現政権での野党とパイプを持つことに等しいとも言える。日本政府の難民受け入れは常に相手国の現政権への遠慮が優先してきた。母国の政権から迫害され国連が難民認定したケースについても受け入れに消極的な国となっている。無論、移民で成立した国家と単一民族国家としての歴史背景を持つ国家では受け入れに温度差があることは当然と考えても良い。しかし日本が大国であるという認識を持っていれば独裁国家からの難民受け入れは国益と世界平和への貢献という視点からもより積極的に取り組めるのではないか?

天安門事件を契機として難民となった民主活動家や政策提言を行ったため或いは信念を貫こうとしたために迫害を受け海外に逃れた或いは追放された人達も全世界に分散しているが多くは米国や、英国にいる。こういった人たちは次期政権の中核になる可能性もあるし、そうでなくとも次期政権とのパイプとなる可能性も高い人たちである。こういった人たちを多く持つ米国などは次期政権へのパイプを確保しているとも言える。また国と国との関係は時代と共に多面的となり外交ルート以上に民間ルートの比重が増している。最大の国家安全対策は国と国との全面的友好、協力関係の上に成立する。全ての面での相互乗り入れが強まれば民主政権国家間での戦争の確率は極めて低くなる。海外から見た独裁政権の危険は政権維持が最優先となるため国内危機を戦争に転化させることにある。中国現政権の台湾政策、対日デモ対処への迷走状態を見るときこの危険を感じると共に追い詰められた状態にあることも感じさせる。共産党政権崩壊後の中国との関係こそ国家百年の計における一つの要であろう。

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