四川省ブタ感染症:死者増加、汚染豚肉流出拡大を危惧

【大紀元日本8月5日】中国・四川省は8月3日、豚伝染病に感染した患者がまたひとり死亡、これまでの死者は38人になり、感染した症例は206に増えた。また、感染例の増え続ける一方、感染地区からの豚肉流出が大きな問題となり、ブタ感染症が他地域への蔓延の源になると専門者らが危惧している。

専門家によれば、感染者は中毒ショックを引き起こし、臓器が衰弱し、死に至るという経過で高い死亡率をもたらしたと指摘。国際重症看護統計によれば、一旦患者がショックを受け、または多臓器の衰弱が生じた場合、死亡の確率は50%以上になる。

一方、中国内陸及び香港メディアの報道によれば、四川省のブタ感染症感染地区からの豚肉流出が非常に大きな問題になっている。これまでに、感染地区から死亡した豚を金目当てに他の地区へ転売したことが調査により明らかになった。

これまで農家で病死した豚を処理する際、個人販売、または、闇の商人に売り渡すという2つの方法があった。今回は一部の農家は死亡した豚の処分を惜しみ、安く売り飛ばしたことが判明。これらの豚肉が加工され流通された可能性が高い。

広州では四川省感染地区からの冷凍豚肉を原料にした10トンの腸詰製品を発見。これらの腸詰製品は既に珠江デルタ地区へ回されたという。広州市工商局はこれらの腸詰製品の行方を追っている。

また、長春市動物園検疫事務室が、無許可の加工工場を立ち入り調査した際、当該工場は病死した豚を原料に子供向けの腸詰製品を製造したことが判明。これらの製品の一部は既に市場へ流出しているという。さらに、病死した豚も工場内で発見された。

北京農業局は四川省からの豚肉4000トンを差し押さえた。広州も四川省感染地区からの豚肉を200トン、重慶市は5トンの豚肉を差し押さえたことが明らかになった。

ベトナム政府は、中国との国境に検査所を設け、中国からの豚肉及びその他の肉類の検査を強化し、ベトナムへ密輸される豚が発見されれば、全て処分するとした。

専門家らは、病死したの豚肉及び運送に使われる運送手段が感染源ではないかと危惧している。

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