【都を語る】北京城の九門

【大紀元日本9月25日】元朝が北京を都に定めてから、北京の修復改造が開始された。ゆえに北京古城の城壁は元の時代に由来し、明の時代に形成されたものとされる。当時、元の時代には城壁に11の城門があったが、明朝初期、劉伯温が北京を修築する際に、元の11の城門のうちの9の城門―正陽門、崇文門、宣武門、安定門、徳勝門、東直門、西直門、朝陽門、阜成門―を「北京城の九門」と定めた。つまり人々がよく口にする「内九城(内側に位置する九つの城門)」である。

北京城の九門は、当初から対称的な構造で修造された。すなわち、東直門は西直門と向き合い、朝陽門は阜成門と向き合い、宣武門は徳勝門と向き合っているが、ただ正陽門だけが対となる城門がなかった。正陽門は南側の中心部にあり、ちょうど北京城の中軸線上に位置する。ゆえに九門の中の正門である。その上正陽門は皇宮と向き合い、「聖者が陽となり、日が中天に至り、万国これを仰ぎ見る」の意を採って、「正陽」と名づけたのである。その北側に城門が設置されていないのは、“王の気”が漏れないための配慮であると言われている。その当時、北京城の九門のいずれにもやぐらが設置され、高くそびえ、壮大にしてゆったりとしていた。清朝の九門提督は、九門の内外を巡回し防衛の責任を負っていた。

北京城の九門の中でも、正陽門、崇文門、宣武門は南の城壁に位置し、総括して“前三門”と称され、安定門と徳勝門は北の城壁に位置し、東直門と朝陽門は東の城壁に、西直門と阜成門は西の城壁に位置していた。すべての城門には独特な用途があり、異なる類型の車両が通っていたので、「九門には九車が出でる」と呼ばれていた。

▶ 続きを読む
関連記事
研究では、生物学的年齢は生活習慣によって変わることが判明。運動、食事、睡眠、喫煙・飲酒の回避、ストレス管理の5つを改善するだけで、老化を遅らせ、寿命を延ばす可能性が示された。習慣の見直しは何歳からでも効果があるという。
初めての心不全・脳卒中の影に、実は99%以上が共通の4つの兆候を抱えていた――最新研究が示した「見逃しやすい危険信号」と、予防のために今すぐ見直すべき生活習慣をわかりやすく解説します。
人気食材アボカドには、歴史・性の健康・怪我・アレルギー・動物毒性まで意外すぎる秘密が満載。読むほど驚きが続く「7つの知られざる真実」をご紹介します。
数百年前の喫煙習慣が、なんと骨にまで刻まれていた──。最新研究が明かした「骨が語る喫煙の記憶」は、健康観を揺さぶる驚きの事実です。
浜崎あゆみの上海での公演がキャンセルされた後の行動に称賛が集まっている。中共政府の常軌を逸した日本への外交攻撃に巻き込まれたが、今回のトラブルはかえってチャンスを広げる結果となるかもしれない。