中国司法局:高智晟弁護士事務所に業務停止

【大紀元日本11月7日】北京の弁護士高智晟氏の事務所は4日、北京司法局に1年間業務停止を命じられた。同氏はいままで多くの社会弱者の弁護を無料で引き受け、正義を勝ち取ったことで、中国で名を知られ、特に10月18日に胡錦涛総書記と温家宝首相宛てに法輪功迫害の中止を呼びかける嘆願書を提出したことで、国内外の民衆やメディアの注目を集めていた。世界各国からすでに、当局の処分は不当であるとする抗議と高弁護士への支援の声が上がっている。

10月18日、高弁護士は中国共産党総書記の胡錦涛氏と首相の温家宝氏宛てに嘆願書を提出し、中国当局による法輪功の集団迫害の違法性と法輪功への集団迫害は、すでに国家と全民族に対する迫害と化していることを指摘し、一刻も早く迫害を止めるべきだと呼びかけた。当嘆願書はインターネットで公開され、大きな反響を呼び、国内外の民衆やメディアの注目の的となった。今回の嘆願書公開で、6年以上継続してきた法輪功集団迫害の真実が国民に明かされ、中国高層部の恐怖は最大限に達していると見られている。

高弁護士によると、一週間後、北京司法局は本人に嘆願書の撤収を命じた。その後、再三にわたって当局から「談話」のお呼びがかかり、強い圧力をかけられた。11月4日、北京司法局は「高智晟法律事務所」に対し、住所変更届けしなかったこと、社外弁護士に法律文書を提供したことを理由に、1年間の業務停止を命じ、改善が見られない場合は、弁護士資格を剥奪するとの通達を下した。高弁護士によれば、当局関係者からは「これから行動を慎まなければ、身の安全を心配したほうがよい」と面と向かって脅迫されたという。

中国司法局の説明に、高弁護士は真っ向から反論した。それによると、事務所が移転した後、数度にわたり司法局に住所変更手続きを申し出たが、受理を拒否され続けてきた。社外弁護士に法律文書を提供した件について、当事者の唐荊陵弁護士は当局が指摘している法律文書にはまったく関与しておらず、書かれた署名も自署ではないと事実を完全否認している、つまり「社外弁護士に法律文書を提供した」との理由は当局に捏造されたものである。

高智晟弁護士は中国国内外の華人社会において、特に国内では高い知名度があり、最優秀弁護士として受賞したこともあった。情況から分析すると、中国当局は前から用意周到に全国範囲で高弁護士の「罪状」を綿密に探したが、見つからなかったため、このような強引なやり方に踏み切った。

中国当局の処分が明らかにされた後、アメリカや日本、香港、国内各地から高智晟弁護士を声援する電話が数多く届けられた。大紀元の取材に応じた高弁護士は、応援者に感謝の意を表し、さらに国際社会の多くの有識者が、中国当局に対して声を上げ、行動を起こそうと呼びかけた。「これは私個人のことではないのです、すでに行き場を完全に失っている中国国民のためです。私がいま直面している問題は、1人の中国人として生きるための犠牲であり、暴虐政治下に生きる中国国民は皆危険と背中合わせです、私が受ける比率は高いだけです。殺された命と家族を失った同胞に比べれば、私たちはまだ運がよかった。多くの正義ある弁護士や、民主活動家らが次々と逮捕される中、自分に当局の銃口が向けられていることを十分に覚悟していた。今回の嘆願書を公開した後、私は迫害状況の改善に微かな希望を抱いていたが、いまの状況から見れば、中国共産党はすでに恐れるものなく、公然に国民と敵対し、事実上人類の文明に挑戦し、人類に挑戦し、世界を敵にしていることが明らかです。11月にはブッシュ大統領が中国を訪問しますが、その訪問はなんの意味があるのでしょうか?」と同氏は語った。

高智晟弁護士事務所電話:+86-10-8199-0759 email: shengzhi64@sina.com

北京司法局電話:+86-10-5857-5683 email: webmaster@bjsf.gov.cn

司法局局長信箱:http://www.bjsf.gov.cn/newsite/mail/question/mail_joinjz.asp

(記者・高凌)
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