ドイツ:鳥インフル感染続発、ワールドカップ中止の可能性も

【大紀元日本2月26日における鳥インフルエンザ感染の拡大は加速し、すでに10カ国で鳥インフルエンザの感染発生が確認された。ドイツ政府は地元時間20日より、戦闘機および部隊を派遣し防疫作業に取り掛かった。ドイツ・緑の党は21日、サッカー・ワールドカップの開催を中止する呼びかけを行った。

ハンガリー、オーストリアはH5N1ウイルスを発見

ハンガリーで21日に、H5N1型鳥インフルエンザ・ウイルスの確認に次いで、オーストリア南部のクリツ動物保護区内で、同型ウイルスに感染した鶏が確認された。欧州連合(EU)で家禽が鳥インフルエンザに感染したのが始めて。

鳥インフルエンザは、アジアからヨーロッパ、アフリカへと感染拡大しており、今年の2月に入ってから、全世界で合計15カ国が、鳥インフルエンザの初感染が発生したという。

25のEU加盟国の農業部長は20日、ベルギー首都のブリュッセルで緊急会議を開き、防疫措置を講じ、家禽や鳥類のワクチン注射対策に対して共同の認識が確認された。22日に動物衛生専門家らが再度協議を行う予定。

世界保健機関(WHO)は、鳥インフルエンザ・ウイルスは渡り鳥と共に各地へ運ばれていることが確実であるとし、防疫意識が薄く、人、家禽が同居しているアジアおよびアフリカにおける鳥インフルエンザの人への感染確立が、ヨーロッパよりはるかに高いと警告した。

ドイツは大掛かりな防疫措置を構築

ドイツ北部バルト海に位置するリューゲンは、21日に新に22件の鳥インフルエンザ感染発生が確認された。感染し死亡した鳥類は103羽に達した。ドイツ当局は同地区の家禽に対して2865羽を処分し、環境整理のために軍の部隊を派遣した。リューゲンを出入りする車両は、すべてドイツ国防軍防化学担当兵士の特別検査を受けることになっている。

また、派遣された部隊は、同地区の車両、地区施設、住民らの消毒作業を援助することになる。部隊全員が防御服、防毒マスクを着用する。現在、300人の兵士、50人の警官、13人の獣医および多数の技術救援組織メンバーが地元当局に協力し、防疫作業を行っているという。

メルケル首相は、すでに全国的に実施した家禽の囲い飼育規則に従うよう呼びかけた。

サッカー・ワールドカップ中止の呼びかけ

ドイツ・緑の党、議会議員のホーオン氏は21日、ドイツ国内で鳥インフルエンザが相次いで発生したため、6月9日から7月9日のサッカー・ワールドカップの中止を呼びかけた。WHOの専門家スチュワード氏は、同氏の提案に対して、「パニックを扇動することにはならないようにすべきである」と支持した。一方、ドイツ・ワールドカップ組織委員会は同呼びかけに対して、コメントを控えている。

インドネシアで、新に人感染で死亡

インドネシアは22日、27歳の女性が鳥インフルエンザに感染して死亡したことが地元当局で確認された。これまで人感染死亡した症例が19件となった。WHOは、H5N1型ウイルスはインドネシアでの感染拡大の速

バルト海およびリューゲンへ派遣された部隊(Getty Images)

度が最も早いと憂慮している。

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