インドネシア:鳥インフルエンザ・ウイルス、ブタから検出

【大紀元日本5月20日】インドネシア当局は18日、北スマトラ州カロ県クブシンベレン村のブタより、鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。同村で少し前、鳥インフルエンザに感染した一家8人の内、5人がH5N1型ウイルス感染で死亡した。インドネシア農業部は北スマトラ州で最近発生した鳥インフルエンザ感染死亡事件の原因をブタによるものと暫定したという。

ロイター通信によると、インドネシアのアントン・アプリヤントノ農業大臣は17日、北スマトラ州クブシンベレン村の各種家畜類に対して、ジャワ州の主要動物研究センターへ検体を送り、検査を行なっていることを明らかにした。11の検体の内、10体が陽性を呈したとの結果。

アプリヤントノ農業大臣は、ブタの検体から陽性を呈したウイルスはH5N1型であるかどうかについて言及しなかったが、さらなる検査を行なっていることを示した。カロ県の住民の大半がカトリック教およびキリスト教のガーダ族で、自宅でブタの飼育を行っているという。

これまで科学研究では、ブタは人のインフルエンザおよび鳥インフルエンザのウイルス遺伝子を変異させる媒体になりうることはすでに証明されている。

クブシンベレン村で少し前、鳥インフルエンザに感染したとみられる一家8人の内、6人がすでに死亡した。世界保健機関(WHO)は、死者の5人がH5N1型ウイルスに感染したと確定されたことを発表。もう1人は結果待ち。

一方、WHOは17日、インドネシアで鳥インフルエンザウイルス感染により5人が死亡したと発表。5人は、北スマトラ州カロ県の一家4人と東ジャワ州スラバヤに住む中国系女性(38)一人。インドネシア厚生省は北スマトラ州を鳥インフルエンザ特別感染区に特定し、死者自宅より半径1キロメートル内の家畜をすべて処分したという。

インドネシアで、鳥インフルエンザH5N1型ウイルスの累積感染者数40人の内、30人が死亡している。同国はベトナムに次ぐH5N1型ウイルスに感染し、もっとも死者を出した国となった。ベトナムでは42人が同ウイルス感染で死亡している。

WHOの資料によると、インドネシアのジャワ州およびジャカルタでそれぞれ12件および11件、人が鳥インフルエンザ感染による死亡事件が起きた。インドネシア33の州の内、すでに27の州は鳥インフルエンザ感染が発生している。当局は予算不足を理由に、感染発生区の家禽類の処分を行っていないため、各界から非難されている。

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