WHO、製薬会社に、抗インフルエンザ剤「タミフル」の備蓄を要請

【大紀元日本6月2日】インドネシアで人による鳥インフルエンザ感染が発生してから、世界保健機関(WHO)は初めて、抗インフルエンザ剤「タミフル」の製造会社ロシュに対して、世界各地での感染に対応するために、同薬剤の備蓄整備をするように求めたという。

自由時報によると、WHOは24日、インドネシアの北スマトラ州で鳥インフルエンザに感染した一家8人の内、7人が死亡したことについて、感染範囲が限られている人から人への感染症例であるとみている。WHOはスイスの大手ロシュに対して、抗インフルエンザ剤「タミフル」が緊急時に対応できるように備蓄を求めた。WHOは26日に、ロシュに対して、インドネシアへの備蓄品を9500万個の「タミフル」を提供するよう要求したという。これに対して、ロシュのスポークスマン・トゥア氏は、すでに300万個が用意できており、随時に出荷できることを示した。

WHOは、鳥インフルエンザのウイルスは集団の中で伝染するように変異していないとし、現時点では、7人が死亡した感染一家から、他の人への感染拡大の証拠はないという。

インドネシア衛生部伝染性疾病管制センター主任カントゥン氏は27日、少し前に発生した4件の鳥インフルエンザ感染について、西ジャワ島マロン市に在住し、死亡した女児(10)および東ジャワ島のバトミントン工場の工員(18)はH5N1型ウイルスに感染したことが、香港の実験室で確認されたと発表。女児の感染源は家禽であると推測され、男性は羽毛の検査に従事しており、衛生当局は羽毛の出所について調査を急いでいる。なお、男性は現在入院治療中で状況は不明。

また、その他の2件は首都ジャカルタで発生した。内の1人はすでに死亡したという。新に増えた死者で、インドネシアは2003年以降、H5N1型ウイルスに感染し死亡した者の累計は35人となった。世界における同感染による死者の数は126人となった。

西ジャワ島の女児の兄(18)も23日に死亡したという。インドネシアで同氏の検査結果は陽性と呈したが、香港実験室に否定されたという。カントゥン氏は、それぞれの検査結果が異なる原因は、サンプリングした際の手違いや香港側に何らかの問題があったとの見方を示した。

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