両会欠席の黄菊・中国副首相、公務復帰

【大紀元日本6月7日】病気で政界引退すると噂をされた中国副首相黄菊氏は6月5日に開かれた中国政府シンクタンクである中国科学院と中国工程院の院士大会の開会式に姿を現した。BBCが報じた。

本年1月下旬以来、黄菊氏は公の場で姿を現さず、3月に開かれた「全国人民代表大会」と「全国政治協商会議」にも欠席した。香港英字新聞紙「サウス・チャイナ・モーニング」は2月、黄氏が膵臓(すいぞう)癌に罹ったことが判明と報道し、政界を引退する可能性があると示唆した。香港の親中紙「文匯報」は、黄菊氏は入院中に二回の手術を受け、医師団に再三にわたり回復状況を確認されてから退院したと報じた。

6月5日に開催されたのは中国科学院第13期院大会と中国工程院第8期院士大会。中共政治局常任委員9人が開会式に出席したという。法新社の報道では、中国中央テレビ放送(CCTV)は当日夜のニュース番組で大会の開会式を放送したという。放送された画像では、黄菊氏の表情が硬かったが、胡錦涛氏のスピーチ時には、黄氏は笑顔を見せたと法新社が伝えた。

両会」を欠席

中国共産党中央政治局常務委員である黄菊氏は今年で68歳、金融、経済、工業部門を担当している。本年3月に開かれた「全国人民代表大会」と「全国政治協商会議」の期間中に、中国当局のスポークマンは、黄菊氏は体調不良により入院治療を受けている為に、会議を欠席したと発表した。当時の記者会見中に、黄氏は回復中だとスポークマンが述べた。

同時に、国際社会では、黄菊市が上海市共産党委書記時に、上海一の富豪とされていた周正毅氏の株価操作と資本金虚偽報告事件と係わっていたために、中央政府に取り調べられたという噂が流れていた。周氏は先月末に釈放されたという。

黄菊氏は前国家主席江沢民の側近とされている。

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