中国の老年者人口増加、より深刻化

【大紀元日本7月23日】中国老齢工作委員会辦公室主任・李本公氏によると、中国は1999年から老齢化社会に突入しており、現在60歳以上の人口は、すでに1億4300万人に達し、総人口の11%、アジア老年人口の半数を占めているという。李氏はこのほど、遼寧省大連で開かれた「全国養老服務経験交流会」の席上で、これを発表した。中央社が伝えた。

中国老齢工作委員会辦公室と南海大学人口研究所が,共同編纂した研究テーマ「中国人口老齢化発展の趨勢、100年の予測」によると、2001年から2100年の間の、中国老齢者人口の推移は、三段階に別れるという。

その内、2001年から2020年の第一段階は老齢化が一層進み、この20年間で、毎年平均して老年者人口が596万人増加し、年平均の増加率は3.28%、総人口では0.66%、人口の老齢化が顕著だという。2020年に至り、中国老齢者人口は2億4800万人に達し、総人口の17.17%になるとみられる。

2021年から2050年は、第二段階で、老齢化はさらに進む。1960年代から70年代に出生した「中国第二団塊世代」がこの時期を迎えるため、中国老年者人口は数量的に加速し、毎年平均620万人が増加する。2050年に達すると、中国老年者人口は4億人を超え、総人口の30%になるとみられる。

2051年から2100年は第三段階で、老年者人口の増加は比較的安定し始める。2051年に、中国老年者人口はピークに達し、3億人から4億人で安定し、総人口の約31%程度で安定するものとみられる。

李氏によると、人口の老齢化は、中国経済の社会的発展に深刻な影響を及ぼし、年金保障医療保障、介護サービスなど(各種社会保障)に支障をきたすものとみられている。

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