古代宮廷美人たちの美容法

美しくなりたい、美しさを保ちたいという女性たちの心は、今も昔も変わりません。古代に生きた美女たちは、どんな方法で美しさを保っていたのでしょうか。ここでいくつかの方法を紹介しましょう。

1.産み落とされたばかりの卵の殻に、一つの小さな穴を開ける。卵の黄身を取り出し、辰砂(水銀を含んだ鉱物)の細かい粉末20グラムを卵の中に入れる。蝋でその穴を閉じ、普通の卵と一緒に鶏に孵化させる。他の卵が孵化すると、この卵の中身も美容液として使えるようになる。使い方は、毎回洗顔した後、この美容液を少し顔に塗るだけでよい。皮膚が潤い、美白効果がある。

2.端午節(旧暦の5月5日)に、益母草(ヤクモソウ)の全草を採取して、乾かしてから、細かい粉末にする。この粉末に適量の小麦粉と水を合わせ、卵ぐらいの大きさに丸めて乾かす。この丸薬を炭火で乳白色になるまで焼く(約2時間)。完全に冷めてから細かい粉末にする。この粉末300グラムに滑石粉30グラム、紅(植物色素)3グラムを入れて混合したあと、容器に詰めて保存する。使い方は、毎日朝晩この粉を少し取って、水で濡らしたあと顔に塗り、しばらくしてから洗い落とす。美肌を保ち、しわ予防の効果がある。

3.白丁子、蒺藜子、白僵蚕、白芨、白牽牛子を各90グラム、白附子、白茯苓を各15グラム、皀角3個、緑豆少々、以上の生薬を混ぜ合わせ、細かく粉末にして保存する。毎回洗顔する時にこの粉を少し取り、水で濡らしたあと顔に塗り、しばらくしてから洗い落とす。皮膚が潤い、ニキビや色素沈着を取り除き、皮膚の掻痒を治療する効果がある。
 

(文子)