経済成長、G7でカナダがトップ

【大紀元日本12月25日】カナダのモントリアル銀行傘下のBMOネスビット・バーンズ証券(BMO Nesbitt Burns、以下BMO証券)はこのほど、2006年の年次報告書を発表し、2006年における世界各国の経済成長の中でも、カナダは世界先進7ヶ国(G7)のトップに躍り出る実績であると評した。

年次報告書は、インフレーション、失業率、予算、経常項目における利潤または赤字および経済成長などの要素を含み総合分析を行ったもので、失業率がゼロで、インフレーションもなく、予算または経常項目における利潤が出ており、国民総生産も長期にわたり一定の高水準に達しているかを、100点満点で評価したもの。

それによると、今年のカナダの経済成長が著しく、91・8点が与えられ、昨年に次いで2年連続トップの座を占めた。2位の日本は91・6点でわずかな差だった。それ以下の国々はすべて90点未満で、米国の得点は83・9点しかなかったという。

北米において、リーダー的存在の投資企業であるBMO証券の副首席アナリストのダグラス・ポーター氏(Douglas Porter)は、カナダの経済成長は今年に入ってから速度が緩やかになったが、各基礎面における成長はまだ続いており、財政市場においても思惑どおりの成績が残されたと分析した。また、カナダの昨年の経済成長指数は、1996年以降それまでのもっとも著しい成果であったと評した。

同氏は、カナダが今回の総合評価でトップになったのは、カナダ政府が予算または経常項目において、財政収支が利潤や余剰を出しているからであると分析した。実際、カナダ以外の先進7ヶ国の中で日本とドイツの他、各国が財政収支の余剰の目標を達成することはできなかった。

日本が2位になった理由は、失業率およびインフレーション率が低く、経常項目における利益も出ているが、予算における膨大な赤字の存在がカナダを追い越せなかった理由であると同氏は分析している。

また、米国の場合は、近年の経済成長は穏やかではあるが、赤字が膨大と指摘された。その他、予算における赤字およびインフレーションが、米国をG7の中で6位になった主な原因であるとみられる。

カナダはここ2年間、経済成長においてトップになったことはこれまでの政治の努力があったからだとみられる。実際、1980年代において、カナダの平均得点は75・9点しかなかったし、90年代に入ってからさらに66・9点までに落ち込んでいた。

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