千葉県・勝浦市の観光誘致「2007かつうらビッグひな祭り」

【大紀元日本2月27日】千葉県・勝浦市は外房の典型的な漁師町だ。ここ数年、カツオの水揚げが好調で全国一、新鮮な魚が東京の築地市場にも直送されている。しかし、漁業以外には新興の地場産業が伸びにくく、若年層はやはり東京に移住しがちな過疎化が目立ってきた。

そんな情勢を巻き返そうと勝浦市観光商工課をはじめとして、市民のボランティアから成る「ビッグひな祭り実行委員会」が、2月24日から3月4日の間、勝浦町内の数箇所でひな祭りを展示して、観光客の誘致に努めている。

千葉県勝浦町のひな祭りは、姉妹都市である四国・徳島県の勝浦町からひな人形7000体を譲り受けたのがそもそもの始まりだ。祭りが終了すると、市民の手で市内の倉庫に一括保管されるため、経費の補填にボランティアが観光客に募金を呼びかけている。保管費用は、市の観光協会費と市民の負担だ。

ここ勝浦町のひな祭りは7年前から始まったが、それ以降毎年300軒以上の一般家庭から「娘がもう嫁に行ってしまったので・・・雛人形を預かってほしい」との依頼が殺到し、現在では総数3万体以上になったという。保管料は最初の一回きり5000円だけだが、これも日本の核家族化が意外な形で地方に貢献した副産物だ。

町内の地区会長は、「開催期間中の現在、勝浦町のボランティアは毎日200人以上が町内の数箇所で働いている。ひな祭りのおかげで(観光客による)経済効果が年々見られるようになった。しかし、町内の高齢化率は既に24%を超えた。国際武道大学の誘致でにわか若年層人口を獲得できたものの、地元若年層の定着率は低く、どこの家も後継者不足だ。このひな祭りが何らかの起爆剤になってくれれば・・」と前途への希望を口にした。

勝浦町内・墨名交差点のディスプレイ(大紀元)

勝浦駅前のPRネオンサイン(大紀元)

遠見岬神社でのボランティアによる撤収作業(大紀元)

覚翁寺山門前(大紀元)