中国 観光地は混雑も「お金は使わない」

中国の連休旅行で広がる節約志向 駅やトイレで夜を明かす人も

2026/05/07
更新: 2026/05/07

大型連休「五一(メーデー)連休」(5月1~5日の中国版ゴールデンウィーク)で、宿泊費を抑えるため、駅や公衆トイレなどで夜を明かす旅行者の姿が各地で見られた。

中国では近年、観光地には行くものの、できるだけお金を使わない「節約旅行」が若者を中心に広がっている。中国のSNSでも、「民宿シェア」「車中泊」「テント泊」など、できるだけ安く旅行する方法を紹介する投稿が増えている。

中国を代表する仏教名山で、世界遺産にも登録されている人気観光地・峨眉山(がびさん、四川省)では、日の出を見るため多くの旅行者が山頂近くの待合室で雑魚寝(ザコネ・大勢の人が雑然と入り交じって寝ること)した。床に寝転ぶ人や、保温シートにくるまる人のほか、荷物検査用のX線検査機の上で眠る姿も確認された。現地スタッフは、「山の上のホテル代が高いため」と説明している。

山東省の名山・泰山(たいざん)でも、多くの旅行者が公衆トイレや店舗内で休む様子が話題となった。雨の影響で屋根のある場所に人が集中し、洗面台の近くや床に座り込む人もいたという。中国メディアによると、山上の高いホテル代を避けるため、食堂やホテルのロビーを仮眠場所にする人も増えており、深夜までの滞在だけで60元(約1300円)前後を取る店もあった。

中国当局は大型連休のたびに観光による消費拡大を呼びかけており、今年のメーデー連休も、交通当局は延べ15億人近い人の移動があったとしている。

ただ、実際には、観光地では写真だけ撮って買い物をせず、できるだけお金を使わない傾向が強まっている。今年も各地の観光地からは、「人は多いのに、お金を使わない」という悲鳴が止まらない。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!