中国・瀏陽の花火工場で大爆発 死者26人、実態隠ぺいに疑念

2026/05/06
更新: 2026/05/06

中国湖南省瀏陽市の花火工場で5月4日、大規模な爆発事故が発生した。当局は当初、3人死亡、25人負傷と発表していたが、その後、死者は26人、負傷者は61人に上ったと明らかにした。なお行方不明者もいるとしている。一方、現場映像や関係者の証言が相次いで伝えられるなか、実際の被害は公式発表を上回るのではないかとの疑念も広がっている。事故をめぐっては、中国共産党(中共)体制下でたびたび指摘されてきた情報隠ぺいや被害の過小発表、責任追及を避けようとする行政運営の問題にも注目が集まっている。

現地住民とみられる人物によると、事故当時、工場で130人以上が勤務しており、その全員が犠牲になった。また、消防関係者からの情報だとする投稿では、近隣の町も爆発の影響を受け、地域に残っていた高齢者や子どもを含む約300人が犠牲になり、犠牲者が少なくとも400人に上るとの情報も出ているが、真偽は確認されていない。

事故が起きたのは、5月4日午後4時43分ごろ。瀏陽市にある華盛煙花製造燃放有限公司の作業場で、突然爆発が発生した。事故後、多くの負傷者が地元の2つの病院に搬送された。負傷者の年齢は20代から68歳までで、多くは骨折ややけどを負っているという。

救助活動が進むにつれ、公式の死傷者数は何度も修正された。5日正午の記者会見では、死者26人、負傷者61人と発表され、当局は行方不明者がいることも認めた。ただし、数字が相次いで修正されたことで、ネット上や海外では発表内容を疑問視する声が広がっている。

空撮映像では、爆発の中心部は壊滅状態となり、原形をとどめる建物はほとんど確認できない。現場には黒く焼け焦げたがれきが広がり、白煙が上がり、断続的に小さな爆発も起きている。爆発により、高さ100メートル規模の巨大な煙が立ち上り、衝撃波は数キロ先まで及んだとされる。周辺の窓ガラスは割れ、重さ100キロ以上の大きな石が吹き飛ばされた。

現場には今も黒色火薬や未爆発物が残っており、危険はなお残っている。

救援に関わったとされる関係者からは、実際の被害は公式発表より深刻だとする証言も出ている。一部の遺体は身元確認が困難な状態だったという。こうした状況から、当局が公表した死傷者数は過小に抑えられているのではないかとの見方が広がっている。

湖南省元当局者の劉氏は、「共産党の発表する数字は信用できない。死亡者を26人としているが、実際にはその10倍でもおかしくない。彼らのやり方はいつも同じだ。死者が多くなれば、規定上、関係者が責任を問われることになる。だから隠蔽するのだ」と語った。

今回の爆発は、孤立した事故ではない。瀏陽は「花火の里」として知られ、花火・爆竹産業は地元経済の柱となっている。400社を超える関連企業が集まり、中国国内で大きなシェアを占めている。その一方で、過剰生産や安全管理の不備など、産業構造に伴うリスクは長年指摘されてきた。

過去にも同様の事故は繰り返されている。2019年には爆発事故で13人が死亡、13人が負傷した。2025年にも複数の負傷者を出す事故が起きている。過剰生産、作業員の過密配置、違法な改築などの問題がたびたび指摘され、一部の企業では罰金を事実上の経営コストとみなしているとの指摘もある。

海外中国人権弁護士連盟代表の呉紹平氏は「なぜ同じ問題が後を絶たないのか。それは中共体制の汚職と関係している。生産安全に関する多くの対策は、手抜きされ、形式的に済まされている。実際に徹底した検査や管理が行われていない。こうした重大事故が中国で繰り返される以上、当然その責任は中共体制にある」と指摘した。

責任追及を恐れて死傷者数などの発表を調整する体制のもとで、事故の実態がどこまで明らかにされるのかが問われている。同様の産業を抱える地域で、同じ悲劇が繰り返される懸念も残る。