中共両会前に、北京、上海で陳情者大量逮捕

【大紀元日本3月8日】中国共産党の全国人民代表大会と全国政協委員会議いわゆる「両会」の開催に伴い、各地の陳情者がこの機に中央政府は彼らの基本的生活問題を解決してくれることを期待、北京に向かった。北京と上海では、陳情者に対して大規模な逮捕が始まり、多くの人は追い払われ或いは逮捕された。

北京で数百人が逮捕

北京の陳情者李さんは、2月28日に数百人の陳情者が逮捕され、また北京市警察は最高人民法院接待室の近くと前門大通り及び北京市管轄内の陳情者に対して一斉検挙を行なったと話している。

陳情者に対して警察は暴力を振るった。李さんの前で、七十歳の商学珍さんと河南省の黄進安さんは何度も殴る蹴るの暴行を受けた。暴力は中国共産党の公然と人権を無視した常套手段である。国家指導者と警察にとって陳情者達は汚点であることから、「清掃」を行なったと李さんは言う。李さんは北京駅に逃げ込み一晩耐え忍んだ。

有名な北京人権擁護者・葉国柱氏の弟である葉国強氏も3月1日に北京警察に連行され郊外で軟禁されている。「もうすぐ迎えの車が着く、山奥に連れていかれるだろう。私は文筆で中国共産党の暴行を暴くから、不安定要素と言われている。私は北京から追い出されただけだが、縛られて地下室に閉じ込められる人もいる。もっと大胆なやり口は、刑務所や精神病院に送られ、注射され生体実験される羽目になる。共産党は邪悪なもので、そのような邪悪が権力を握っているから人民は苦しんでいる」と葉国強氏は言った。

陳情者・李桂芬氏も警察に監視され「私はブラックリストに乗ったから今年で2回も拘束された。もしまた陳情に行ったら労働教養所行きだと言われた。3日、警察官と飛行機で福建省に行く。大会後帰されると思う」と李桂芬氏は言った。

北京民主党・何徳普氏の妻・賈建英さん、張桂軍さん、李海珍さん、高玉清さん、張洪斌さん、李蘭英さん、劉安運さん、常誠さんなど、北京で名の知られた陳情者達はすでに連絡不能か軟禁状態に置かれている。

上海陳情者は連絡不能

上海陳情者の消息によると「両会」のため、北京に行こうとした陳情者は大勢監禁され、一部は行く途中で捕まえられ送還された。警察は頻繁に動き、陳情者の動向を厳密に監視している。

上海陳情者の王儒雲さん、楊容基さん、陳粉女さんの3人は、2月25日に北京南駅で上海警察に送還されてから、ずっと上海海華招待所に監禁された。彼らはすでに上海虹口警察に抗議し、自由回復を要求した。招待所に閉じ込められた王儒雲さんは「北京南駅で十数人の上海陳情者と会ったが、皆送還された。他の人はどこに監禁されたのも知らされないし、携帯の信号もない。警察は招待所の鉄門に鍵して、5、6人の見張りをつけ、自由がない、着替えすらできない」と話した。

記者は王儒雲さんの隣室にいる楊さんと陳さんに電話インタビューをしたが、電話は盗聴されているため、雑音が多く、話が出来ない状態だった。

前日上海陳情者魏勤さんが監禁された。現在上海でも多くの陳情者が逮捕され、軟禁されているため、連絡が取れなくなっている。

平民の関心事

中国大陸インターネットの民意調査によると「両会」に最も関心を寄せた話題は「反腐敗」と「人民生活」の2つである。陳情者達も注目している「両会」による問題解決を期待している。

「中国共産党以外の政府はこんな事ができない。人権どころじゃない。政府は外国人を騙すため調和を作り上げ、「両会」のため私達を監禁し、子供の面倒すら見られない」と王儒雲さんは話した。

長年来、陳情者は基本的生活の権利が無く、住む部屋もなく、仕事も無く、家も無く陳情のため、流浪しているが、話を聞いてくれるところもない。北京に希望を託したが、何度も失望に終わった。「両会」前に陳情者が逮捕監禁されている。こんな生活がいつまで続くだろうかと陳情者達は嘆いている。

北京と上海以外に、浙江、四川、天津、広東、広西も同じ事が繰り返されている。

(記者・古清兒)
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