中国汕尾市:土地収用流血事件現場、再び衝突発生

【大紀元日本4月23日】一昨年、強制収用問題で、村民が警察に射殺される事件が発生した汕尾市東洲四村でこのほど、発電所の建設をめぐり、数千人の村民と建築業者が雇ったと思われる暴漢らと再び衝突事件が発生した。数十人が負傷し、武器を搭載したトラックが発見され、建築業者側の車両1台が焼かれた。

ラジオ自由アジアによると、村民らは、4月16日午後、村を通過する火力発電所の送電線の設置を阻止した際、現場にいた暴漢20人ほどに襲撃された。村民らは助けを呼びかけ、近隣の村から直ぐに千人以上が応援に駆けつけた。それに対して、建築業者側も200人増員したという。暴漢らは刀や火炎瓶などの武器を大量に用意したが、これらの武器を運搬するトラックは村民に阻止され、破壊され、運転手も襲われたという。応援に現場に駆けつけた村民によると「大刀、棍棒、火炎瓶を載せたトラックと乗用車が現場にあり、乗用車は村民に焼かれた。我々が現場に着いた当時、衝突の真っただ中だった。周囲には約千人が傍観していた。暴漢らは棍棒と石を武器にし、村民たちも棍棒を手に持っていた」と状況を説明した。

情報筋によると、少なくとも2人の村民が重傷を負い、相手側のトラック運転手も負傷したという。

現場にいた村民によると、警察を含む大勢の政府関係者が事件を目撃し「村の幹部、4つの村の書記、事務所の職員、紅海湾管委の書記らは全員現場にいた。公安の車両も少なくとも20数台の現場にいた。警官らは喧嘩を止めようとせず、見ているだけだった。暴漢らは公安が雇ったものだから、暴漢らの後ろ盾のようなものだ。事件後、彼らは車両を綺麗に洗浄し、まるで何も起きていなかったかのように、犯罪を隠蔽したのだ」と指摘した。

2005年、東洲村の村民は地元における火力発電所建設を巡る土地不法収用問題をめぐり、1万人に上る村民が工事の施工を阻止し、抗議を行った際、当局に派遣された軍人警備隊に射殺され弾圧された事件では、少なくとも村民3人が死亡し、多数が負傷した。事件後、加害者は刑事責任を問われることもなく、権利主張した村民代表が重刑を科された。また、土地収用に対する補償問題も解決せずに、村民は、1人当たりに年間平均150元(約2280円)の補償金に対し強い不満を抱いていた。発電所は最終的に当局が強行施工し完成したが、送電線を設置する度に、村民の抗議と反抗は絶えなかった。今年3月11日にも同様の事件が起きた。

村民によると、これまでの問題は未解決のまま、当局はさらに村民の土地を強奪したとし、ただ、当局が公然と占拠する以前のやり方と違い、暴力団関係の暴漢らを雇い村民を弾圧しているのだと指摘した。村民は「送電線は村民の土地を使用して設置するが、村民に対して1銭の補償金も支払わないから、村民たちが反対するのだ。しかし、当局は村民に対して、暴力団関係者を雇い、村民を抑圧しようとしている」と語った。

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