ギリシャで「人権聖火」灯す、日本でも決起集会

【大紀元日本8月11日】中国の人権問題を世界に訴える「世界人権聖火リレー」の点火セレモニーが9日午後8時半(日本時間10日午前2時半)、ギリシャアテネで行われ「テーマソングをバックに、自由、平和、公平を象徴する三人の女神が人権聖火を灯し、欧州聖火リレー大使である、2006年冬季オリンピック・リュージュ男子一人乗り銅メダル獲得者ラトビアのマルティンス・ル

(大紀元)

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ベニス氏の手に渡された。これを受け、世界各地で人権聖火リレー発動のイベントが行われ、日本では10日夜、横浜・大通り公園で決起集会が開かれた。北京五輪が開かれる直前まで、世界各地で「人権侵害と北京五輪は同時に存在してはいけない」という主張を全世界の人々に訴えていく。

全世界の有識者300人からなる「法輪功迫害真相調査連盟」が主催する「人権聖火リレー」は、人類の平和と自由を象徴するオリンピックを、数多くの人権侵害が存在する中国が開催する資格があるのかと人々に訴え、「血まみれの北京五輪にノーと言おう!」をスローガンに働きかけていくもの。

点火式では、「迫害を停止し、人権を取り戻し、オリンピックの花冠が手錠に変わるのを制止しよう。人権聖火、世界で点火、神聖・潔白なオリンピックが鮮血に染められるのを止めよう」とのテーマソングの歌声の中、自由、平和、公平を象徴する女神装束の女性3人が人権聖火を灯し、欧州聖火リレー大使である、2006年冬季オリンピック・リュージュ男子一人乗り銅メダル獲得者ラトビアのマルティンス・ル

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ベニス氏に手渡した。

式典では、法輪功迫害真相調査団のメンバー、チャーリース・グラブス博士(スイス信仰団体インターフェイス・インターナショナル)などが挨拶し、応援のスピーチが各界有識者からおくられた。 

グラブス博士は、次のように人権聖火の活動趣旨を紹介した。

「非法輪功愛好者によって、構成されたCIPFGは、中国で法輪功学習者が受けてきた8年間の集団迫害に注目している。特に、去年国外で明らかになった、生きた法輪功学習者への臓器狩り問題は、強い衝撃をもたらしている。そのため、欧州、北米、豪州、アジアでは、それぞれ調査団を結成、臓器狩りの真相を突き止めようとしている。

今年5月末、調査団は中国当局に以下の三つの要求を提出した。

1.監禁中のすべての法輪功学習者の釈放

2.法輪功学習者を支援し、彼らの正当権益を訴えている人権弁護士と正義者(例えば、高智晟氏、力虹氏など)への迫害を停止すること。

3.臓器狩りの告発について、国際社会による制限を受けない独立調査を受け入れること。

CIPFGは、北京五輪の一年前にあたる今年8月8日までに、中国当局は以上の要求に対し、何ら対応が見られない場合、8月9日より全世界ですべての正義の力を集結、共同で北京五輪ボイコット運動「グローバル人権聖火リレー」を開始すると宣言した。オリンピックと迫害が同時進行してはならないからである。

また、グラブス博士は「現時点までに中国当局からは、調査団の要求に対する回答が得られていない。そのため、我々は人権聖火リレーを始動し、北京五輪ボイコット運動を始めた。中国当局がオリンピックの開催権を獲得した。法輪功への弾圧と迫害を始めたのも、この中国当局である。8年間、全世界が法輪功の平和性を目の当たりにした。彼らは自己の信仰自由を大切にしている上、中国人の人権も保護しようとしている。中国当局はまさにこのことに、強い恐怖を感じている」と発言した。

CIPFG欧州調査団の団長、イギリスの国会議員コークス氏は点火式典に寄せたメッセージで、「ギリシャでグローバル人権聖火リレーを始動させたこの日は、人類の歴史上において、重要な一日になる。全世界が、中国で迫害を受けている法輪功学習者への関心を示し、北京五輪ボイコット運動を通して、一日も早く迫害を停止させ、オリンピック精神と人類の尊厳を守るよう切に願っている」と伝えた。

ニュージーランド在住の中国自由民主党の幹事長で、「全国人権抗争連盟」代表・潘晴氏は点火式典で、中国東北部の住民の「人権は要るが、オリンピックを要らない」との数万人の署名リストを紹介、この署名リストを自ら集めた楊春林さんが、いま中国当局に監禁されていることを明らかにした。

潘晴氏は「中国当局がオリンピックを弾圧の道具に使っている」と指摘し、家屋の強制移転で住宅をなくす住民や、土地が奪われる農民、職を失う労働者など、中国で難を浴びている各階層の実例を挙げ、「人権聖火リレーが唱えている真のオリンピック精神が中国に伝わることを願う」と述べた。

中国当局の臓器狩りに関する独立調査報告書作成者の1人、カナダ政府元閣僚のデービット・キルガー氏が点火式典に参加した。同氏は「全世界がすでに中国共産党の詐欺手口を検証してきた。国境なき記者団や、ダルフールでのジェノサイド虐殺を支援する中国当局を非難する各国際団体は皆、北京五輪のボイコット運動を発起している」と語った。

欧州での聖火ランナーは、ラトビア出身のスポーツ選手、2006年冬季オリンピックでリュージュ男子一人乗りの銅メダルを獲得したマルティンス・ルベニス(Martins Rubenis)氏が務める。

ルベニス氏は祖国ラトビアが旧ソ連の影から脱出し、自由の道に辿り着いた過程を回顧し、「中国の民衆が早急に自由を得るのを心から熱望している」と語り、真の人性の復興を意味するこの人権聖火を点火できたことと、その自分の選択に誇りを高く抱いていると表した。

1964年オリンピックの女性水泳選手、ジェン・ベーカー氏は、豪州の聖火ランナーを務める。彼女は談話の中で、「2001年に、中国当局はオリンピックを招致する際に、人権の改善を約束したが、いまになっても、これはただのうそ話であり、人権を守るオリンピック精神とは著しく相反している」と話した。

今回のグローバル人権聖火リレーは、まず欧州のドイツや、フランス、イギリス、アイルランドなどの国でつながれ、後に、豪州、北米、アジアの順に渡る。現時点までに、全世界35カ国100以上の都市がリレーセレモニーのポイントになっている。

同じ日の午前、CIPFGのメンバーで、英国保守党出身で、欧州議会のスコット副議長は英国首相官邸を訪れ、ブラウン首相に嘆願状を提出し、中国での日々悪化する人権状況に関心を持つよう訴え、英国政府に対し、欧州連合内で2008年北京五輪ボイコットの議論を発起するよう呼びかけた。

日本では10日夜、横浜・大通り公園で、「グローバル人権聖火リレー」の決起集会が開かれ、法輪功迫害真相調査連盟アジア調査団副団長の安東幹氏が「私たちの願いをこめた人権聖火は、8月9日、ギリシアを出発いたしました!日本には来年5月に、人権聖火が到着します。その日まで、私たちは日本社会に広く、この活動について知らせ、たくさんの方々のご参加により、盛大に人権聖火をつないでいくことを決意します!」と宣

人権聖火リレーの開始を宣言する副団長・安東氏(大紀元)

言した。

また、団員の唐山泰氏の挨拶の後、王紹英氏(日本台湾医師連合会会長)、小幡正雄氏(横浜市議会議員)、石橋良三氏などの団員かのメッセージが紹介された。

王氏は「中国共産党は人類史上最も醜悪な政権である。人権のかけら、正義にたいする配慮の微塵もない。その非道さは、ベルリンオリンピックを開催したナチス政権の残虐性を遥かに超えている」と中共政権の邪悪さを強調し、小幡氏は「中国の民主化は、中国のためだけではなく、日本のためにもなり、世界のためにもなる」と指摘し、石橋氏は「崇高な使命を担うこの行動は、人権蹂躙を無くすための第一歩であり、その波紋は必ずや燎原の火の如く、世界中に広がって行くでありましょう」と人権聖火の重要性を称えた。

そのほか、支援者としてペマ・ギャルボ氏(チベット文化研究所名誉所長、桐蔭横浜大学法学部教授)が「すべての人々が、自由に、自分の考えを述べ、、お互いの意見を尊重し合える社会を、心から望みます。そのために戦う人々に、心から敬意を表します」とメッセージを寄せた。

集会では、実際に2002年から一年半もの間、中国の労働教養所で拘束され、拷問を受けた、金子容子さんがその実体験を語り、長期間ベッドに拘束される「死人ベッド」などの拷問の生々しい説明を聞いた参加者は、法輪功への迫害実態の凄惨さに驚いた様子だった。

迫害の体験を語る金子さん(大紀元)

また、支援者らの中国舞踊や法輪功学習者を狙った臓器狩り報告のビデオなどが上映され、中国の国民的歌手と言われたテノール歌手・関貴敏氏が歌うテーマソングや応援歌が紹介され、会場に集まった支援者や市民らと合唱した。

テーマソングを参加者らと合唱(大紀元)

日本に聖火が来るのは来年5月で、現在のところ、5都市につないでいく予定。

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