書評:『とおい ところへ いきたいな』(モーリス・センダック著)
【大紀元日本9月25日】どこか遠いところへ、行きたいと思ったことはありませんか? 言葉をおぼえる前に月の彼方を指差したことを、おぼえておいででしょうか? ようやくお母さんのことや新しく生まれた赤ん坊のことなどを、考えはじめた子どもが遠くへいきたいと思ったのです。それは10才以前の子どもが出会う、初めての心の外側であったに違いありません。
主人公のマーチンは、おかあさんに聞きたいことがありました。さあ! それはどんなことだったのでしょう? でも、お母さんは、赤ちゃんをお湯に入れるのに夢中でした。マーチンは大決断します。「ぼくが きくことに ちゃんと だれかが こたえてくれる、とおいところへ いっちゃうから。」
マーチンは「とおいところ」をさがしに出かけます。途中で知り合った年寄りの馬と、すずめに「とおいところ」ってどこか知ってるかいと聞きました。すずめは「とおい ところって、じょうひんな ひとたちが すんでいるところですわ。」と言います。馬は「とおい ところとは、うまが ゆめを みられる ところです。」と言いました。すずめも馬もそう言って泣き出し、二人とも遠いところへ行きたいと言いました。
関連記事
身近な卵が、実は脳や筋肉、目の健康まで支える完全栄養食だと知っていますか?最新研究と実用的なコツから、卵の本当の力と毎日の取り入れ方を分かりやすく紹介します。
第一次世界大戦の塹壕で、敵同士の兵士が同じクリスマスの賛美歌を歌い、銃を置いた夜があった。天使ではなく、人の声が「地に平和あれ」を響かせた奇跡の物語
冬の冷えで不調を感じやすい季節に。中医学の考え方から、腎を温め心と脳を守る「にらラーメン」を解説。身近な食材でできる、冬の養生をやさしく学べる一編です。
抗うつ薬は本当に「脳の不調」を治しているのか。元FDA医師が、化学的不均衡説の限界と長期投薬のリスクを指摘し、うつ病治療を根本から見直す必要性を訴えます。
なぜ私たちは、気づかぬうちにネガティブ思考の渦に飲み込まれてしまうのか。脳科学と最新研究から「絶望のループ」の正体をひもとき、抜け出すための具体的なヒントを探ります。