全世界華人声楽大会:中国当局、参加者3人拘束対象に

【大紀元日本10月11日】10月下旬にニューヨークで開催される「全世界華人声楽大会」(主催・新唐人テレビ=ニューヨーク)は、世界20数カ国および地区から声楽アーティスト100人以上が応募しており、世界初の華人声楽大会に大きな期待が寄せられている。中国大陸から3人の応募者があったが、中国当局はこの3人を拘束しようとした。大会関係者らは、大会へのあからさまな妨害工作であると当局を非難し、3人の逮捕は人権侵害であり、救出支援として関係機関ならびに世論へ訴えていく考えだ。

拘束の対象にされた3人は、ドイツの参加者・劉姝伽さんの親戚および友人。劉さんによると、10月9日と10日にわたり、参加者の内の2人から相次いで中国から何度か電話があり、警察に追われており、家に帰れなくなったことが伝えられた。その中の1人から、この状況を新唐人テレビに伝えるように依頼されたという。2人の情報によると、10月8日午後6時に、遼寧省撫順市順城区と新撫区公安局の警察らは同一時間帯に声楽大会に参加する3人の参加者に対して、一斉に取り締まった。3人は共に留守だったため、拘束から逃れたが、現在は家にも帰れず、落ち着く場所がなくなったという。

2人によると、警察は自宅を尋ね、歌の経験や交友関係を確認し、市公安局から出国は悪影響を与えるなどと言われ、本人と直接話がしたいと言われたという。

劉さんによると、3人の応募者の内の2人は10月4日に、駐瀋陽米領事館ビザ申請をしたが、「書類不備、過去の大会出場の写真が不足」を理由にビザは発給しなかったという。「全世界華人声楽大会」準備委員会は情報を得てから、6日に駐瀋陽米領事館宛に新唐人テレビと同大会開催の背景、趣旨および意義を述べた書簡をファックスで送り、3人が大会に参加できるよう米国へのビザ発給協力を依頼した。

劉さんは、3人はパスポートを所持していることから、派出所へパスポートを申請する手続きは不要だとし、その内の2人のみビザ申請を行い、3人目は予約中だったことから、地元派出所は3人が声楽大会に参加することを知る術もないはずだと指摘した。しかし、新唐人テレビが駐瀋陽米領事館へ連絡をして数日後、今回の同時取り締まりが発生した。このことから、撫順当局はある種のルートで3人がこの大会に参加した情報を入手してから、同一時間帯に取り締まったと推測できると主張した。

これに対して、新唐人テレビのスポークスマン・洪凱莉氏は、中共がやりたい放題に人間を拘束しているが、それは法律的根拠が全くないと非難し、可能な限りあらゆる措置を取り、全力を上げて声楽大会に参加する3人の芸術家を救出し、中国大陸からこの大会に参加するすべての参加者の支援を表明した。同時に、国際社会、米政府、各界の人士へ、中国大陸の参加者たちが米国での大会に参加できるよう注目を呼びかけた。

洪氏は、「全世界華人声楽大会」は中国の伝統歌唱芸術を真に世界の舞台へ広げ、華人声楽芸術家たちが才能を発揮するもっとも良いことだとし、しかし、中国大陸では制圧を受け、自由がないことを明らかにした。洪氏は、中共当局は国内各級の文芸関係部門に対して、この大会への応募を禁止し、官製メディアを利用して、この大会を誹謗中傷した。それでも、すべての破壊および妨害が無駄であることが分かったときに、公安関係を動かし、大陸からの参加者が大会への参加を阻止しようと企んだと指摘した。

洪氏は「中共の闘争哲学および残虐な本性は、真の中華伝統文化とは相容れない。これも中共が手段を選ばずに新唐人の公演および国際大会を制圧する根本的な原因だ。新唐人が提唱している正統な芸術復興と発揚に対して、中共の「党文化」は正に崩壊する宿命に直面しているのだ。これこそが中共のもっとも恐れることだ。中共はこれまでに、新唐人と新唐人が主催した各種活動に対する妨害と破壊の手段はすべてが失敗し、却って、新唐人の影響力を大きくさせた。今回の妨害も同様に失敗し、むしろ、声楽大会の宣伝になるだろう。中共のヤクザ政権は、正義に対して圧力を掛けるたびに、結果としては正義を発揚していることが再び証明されるのだ」と指摘した。

 (記者・辛菲、翻訳/編集・余靜)

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