【ハーブティーを楽しみましょう】(4):カモミール

【大紀元日本4月16日】「のどが痛いの?じゃ、サルビアのお茶でうがいなさい」「眠れないの?じゃ、ホップと鹿の子草のお茶を入れてあげましょう」という風に、ドイツの家庭では小さな症状が出たらすぐに、常備してあるハーブティーが登場します。古くから伝わる薬草の文化が現代の生活にも活きているのです。薬草の権威、M.Pahlow氏のレシピーを参考にドイツのハーブティーをご紹介しましょう。 

カモミールジャーマン(Chamomillae flos)

カモミール(絵・前田純子)

今回はカモミールジャーマン、一般的には単にカモミールと呼ばれることが多く、和名はカミツレです。カモミールジャーマン(以下カモミール)は20cm~50cm位に成長し、二又ないし三又に分かれた細い葉をつけ、5月から6月にかけて、黄色の花心と白い花弁を持つ2、3cmの花をつけるキク科の1年草です。野原、畑、休耕地、道端など、土壌の質を選ばず、どこにでも自生し、たくましく繁殖します。農作物の水や栄養を奪ってしまうので、お百姓にとっては厄介な雑草ということになります。ヨーロッパ各地、西アジア一帯に広く分布していますが、北アメリカ、オーストラリアでも見られます。ハーブティーとしては、花を摘んで、空気乾燥させて使います。収穫は、開花後3日~5日頃に有効成分が生成されますので、その頃に行います。

〔効用〕

カモミールのお茶は、クセのない、さっぱりとした飽きのこない味が楽しめます。カモミールには、痙攣を鎮める作用、炎症を抑える作用、殺菌作用などがあり、内用としては、急性、慢性を問わず、胃腸の障害に効き目があります。急性の胃痛、胃もたれには即効性があり、短期の服用で症状がなくなります。慢性の胃炎には、カモミール茶療法、ロール療法(※)などが効果的です。

また、感染症一般に効果があり、吸入用に使うと、気管支、副鼻腔の炎症にも殺菌、抗炎作用を発揮し、うがい液として用いると、風邪の予防、症状の改善をもたらします。カモミール入りの石鹸や化粧品も作られていますが、これはカモミールの保湿作用に着目したものです。

〔カモミール茶の作り方〕

カモミール茶さじ1~2に熱湯1カップを注ぎ、フタをして10分蒸らした後、茶漉しでこします。カモミール茶は甘味をつけず、温かいうちに飲んでください。ただし、熱過ぎてもいけません。

(※)〔カモミール茶療法、ロール療法〕

慢性胃炎、胃潰瘍などには、1日3回空腹時にカモミール茶を飲んでください。さらに、効果的なのはロール療法です。朝起き上がる前に、温かいカモミール茶をゆっくり飲み、約5分間仰向けの姿勢でリラックスします。次に、右体側を下にして5分間、左体側を下にして5分間、最後に、腹ばいの姿勢で5分間リラックスします。(寝る前に、魔法瓶に入れてベッドのそばに置いておくのもいいでしょう。)静かな音楽を聴くなど、好みのリラックス法を併用すると、さらに効果が高まります。

〔有効成分〕

芳香油、chamzulen, Bisabololen, polyinen, cumarine, flavonglykoside 他

(エリカ)

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