中国汚染ミルク事件:日本、韓国などのアジア諸国にも拡大

【大紀元日本9月21日】中国の有害物質メラミン混入した粉ミルクを飲用した乳児が腎臓結石を患った事件は、日本を含むアジア諸国にも飛び火してきた。

日本の丸大食品(大阪府高槻市)は20日、同社が販売している一部の食品に、メラミンが製品から検出された中国乳製品生産大手「伊利」の牛乳が使われていると発表した。報道によると、これらの食品は同社の中国山東省にある子会社である丸魯大食品有限公司が製造したものだという。丸大食品はすでにメラミン混入の疑いがある5品目の商品を自主回収し始めた。

回収対象の5品目は、抹茶あずきミルクまん、クリームパンダ、もっちり肉まん、角煮パオ、グラタンクレープコーンとなっており、すべて冷凍食品だという。メラミンが混入した牛乳が日本国内で販売されている食品に使われているのを確認したのは初めだという。

一方、韓国政府当局は養殖魚の餌から有毒物質メラミンを検出したと発表した。同養殖魚の餌は粉末状にしたイカの内臓が主原料で、中国産と韓国産のものを混ぜ合わせたものだという。現在のところ、被害の報告はまだないという。報道によると、4~6月に韓国国内の16の養殖業者から飼料を摂取した魚が白くなったという報告があったので、韓国政府は飼料の成分を調べた結果、メラミンが検出されたという。

東南アジア諸国も相次ぎ中国産乳製品の輸入禁止の措置を実施した。マレーシア政府は中国から乳製品を輸入していないにもかかわらず、20日から中国産幼児用粉ミルク、液体牛乳およびその他の乳製品の輸入と販売を全面禁止すると発表した。

シンガポール政府は中国産乳製品2品目からメラミンが検出されたため、中国産牛乳と乳製品の輸入と販売を全面的に禁止すると発表した。また、同政府当局は食品メーカーに対して中国産乳製品の使用禁止を命じた。

ビルマ政府はこれから中国毒ミルク事件への対応措置を取っていくつもりだと述べた。中国政府がこのほど発表した問題の粉ミルク生産メーカー22社のうち、雅士利、索康の2社はビルマ、バグラディシュなどの国に粉ミルクを輸出していた。

(記者・浦 慧恩、翻訳・張 哲)