<両会観察> 「ごますり」発言に不満爆発、大論争で代表たちもお目覚め

【大紀元日本3月10日】長くて中味の乏しい両会の討論中、居眠りを始める代表たち。「両会」では毎年おきまりの風景だ。しかし、同会議が始まって2日目の3月6日午後、ある委員の「ごますり」発言に不満を募らせた出席者が批判を始め、代表らが目を覚ますような論争が繰り広げられた。

それは、政治協商会議の社会福利と保障の支部討論会でのでき事。広州紙「南方都市報」によると、全国政協委員の李順桃氏が先にマイクを取り、言葉を発した。「温総理の政府活動報告は、とても実質的な内容で、豊富で、素晴らしかった。社会主義制度の優越性を感じさせ、我々に社会主義への信念を充満させてくれた・・・」。その後、中国経済の発展の成果と、民主建設における党の偉大さを振り返る発言が繰り返され、40分が経過した。

しかし、午後の会議の時間は2、3時間しかない。広州市にある民営企業の会長・黄委員がマイクを奪い、「あなた1人のために、些細なことで40分も取られた」と李委員に不満をぶつけた。

それに対し、李委員は「私の自由な発言の権利を奪ってはならない」と応酬。黄委員は、「貴方の自由な発言の権利は、他人の自由な発言の権利を奪っているのだ」と言い返し、発言者の話を制限しようと提案すると、数人の委員がエールを送った。その後、李委員と黄委員はお互いを批判し、二人の論争は激化。他の委員が黄委員からマイクを奪うと、やっと騒ぎは収まった。その時、すでに午後の会議の約半分が過ぎ去っていたという。

(翻訳編集・趙MJ)
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