汶川県で地滑り発生 「四川大地震」震央の生命線 再び寸断

【大紀元日本5月31日】5月29日、四川省アバ・チベット族チャン族自治州汶川県の山で地滑りが発生、国道213号線・汶川区間が寸断された。これと同時に村に通じる半山道路にも幅約50センチの亀裂が生じた。死傷者はいない。この地区は08年に起きた四川大地震の震央だった。

新華社によると、地滑りは29日10時から始まり、同日深夜まで続いたという。地滑りした量は1万立方メートルを超え、蘿葡寨、索橋の2つの高半山村と外界とを結ぶ交通要路である国道213号線は完全に寸断された。すでに数千台の車両が道路の復旧を待っている状態だ。

国道213号は甘粛省蘭州を起点とし、雲南省磨憨(かん)が終点で、全長2千977キロ。甘粛省、四川省、雲南省の三省にまたがっており、アバ州全体の生産生活、震災後の再建、観光地である九寨溝黄金旅行線の運輸「主動脈」でもあり、一日平均1万台を超す車両が通行している。08年の大地震後は「震央の生命線」と呼ばれている。

今回は震災後、3度目の地滑りによる道路寸断である。

(翻訳編集・坂本)
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