続く豪雨 湖北省4千の川が洪水 四川省10万人が緊急避難 三峡ダム、再びピーク水位に

【大紀元日本7月26日】中国各地では豪雨による河川の水位上昇や山津波が発生し、多大な被害がもたらされている。7月25日、湖北省にある中国一の長江や支流の漢江が、ほぼ同時に水位のピークを迎えた。湖北省の5大湖や1125のダム、4000本以上の川が、洪水に見舞われた。中国メディアの報道によると、26日、三峡ダムの水位は23日のピークを超える見込み。

「致命的な雨、致命的なタイミング、致命的な場所」。25日午前、湖北省災害防止指揮部トップは、洪水の状況についてこうコメントした。

湖北省宜昌市、山津波で6人死亡

23日晩から24日朝にかけ、湖北省宜昌市では大型の山津波が発生した。同市の多くの村が200ミリに達する暴風雨に見舞われ、多くの民家が倒壊。農地も深刻な被害を受けた。この山津波のため、いたるところで山崩れが発生し、交通も遮断されている模様。24日の時点で、死者6人、行方不明8人と発表されている。

被害が深刻な洪湖市では、連日の警戒水位超過で、多くの農漁民らが被害を受けている。同市新灘鎮磁器湖の30戸以上の漁民らは、10点xun_ネ上の避難生活を強いられている。

また、洪水により養殖池の水が溢れ、流れ出した数十万匹の魚が揚水ポンプ・ステーションで死ぬという大損害がでている。

新灘村下流の村でも養殖池3万3千280畝(約50万ヘクタール)が全滅、4万7千600畝(約71万ヘクタール)の農作物の収穫が見込めなくなった。磁器湖土手にある2万畝(約30万ヘクタール)の養殖池では1.6万畝(約24万ヘクタール)が全滅。農地1万畝(約15万ヘクタール)のうち8千畝(12万ヘクタール)の収穫が絶望的となった。

四川省嘉陵江の水位上昇で10万人以上が夜間避難

23日、四川省では上流の降雨の影響により、嘉陵江の水位が上昇。閬(ろう)中市では防洪二級対応が発動され、嘉陵江両岸10万人以上の人々が緊急避難を迫られた。当日の夜11時の時点で避難は基本的に完了。依然として水位は上昇し続けている。

隴海鉄道区間内では、土石流や倒れた木により線路が寸断されたため、西安鉄道局が緊急試案を発動し、およそ10時間後に運行が再開した。

大部分の地域で雨あるいは雷雨となった四川省では、特に盆地である西北部の高元と綿陽で大雨、局部的には豪雨となった。同省気象局は緊急4級応急試案を発動すると共に重大気象災害4級甲級対応を発動。成都、広元、綿陽など大地震被災区では3級応急試案が発動された。

四川省気象台の予報では、26日から28日にかけて降雨により四川盆地南部と川西高原南部に影響が出るもよう。今週末は、川西高原北部と盆地北部では降雨量が減り、盆地内の気温は上昇する見込み。

陝西省では洪水により111人が死亡

西北部の陝西省陝南地方の洪水による災害は、近年で最も深刻な状況だ。同省民政庁によると、22日12時までの陝南地方3市の被災者は177万人で、21万人が緊急避難している。国営新華社通信25日時点の情報によると、今回の災害による死者は111人、行方不明者は167人。全省の直接経済損失は31億元。

(翻訳編集・坂本)
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