強制土地収用デモ 警察500人と警察犬が出動し村民を鎮圧=広西チワン族自治区

【大紀元日本9月10日】7日午前4時ごろ、広西チワン族自治区柳州市柳東新区の和雒iらく)容鎮の双仁屯で、大規模な土地収用が行われた。同鎮政府は重機で数千畝(1畝=6.667アール)の農地を掘り返した。これと同時に500人以上の暴動防止警察と警察犬が現場に到着し、村民100人ほどの抗議活動を鎮圧させた。これにより20数人が連行され、行方不明になっている。

「フォークリフト70台、掘削機7台、警棒や電機棒を手にした警察500人以上が来て、私たちの土地を奪った。各交差点はシェパード(警察犬)が守っている。掘り起こされたサトウキビ、ササゲ、スイカ、トウモロコシはすべて成熟期に入っていた。今回破壊された耕地は数千畝になる」と双仁屯の村民の廖さんは話す。

成熟期に入っていたサトウキビ畑も破壊された(ネット写真)

双仁屯は1300人の村民が暮らし、山地を含め8000畝の土地がある。同鎮政府は、柳州市が和雒容鎮で商業開発を行うため、何万畝の農民の耕地を収用する必要があった。廖さんによると、昨年1月27日から土地収用が始まり、現在、山の土地が収用されないことを除き、平地は基本的に全て収用され、収穫間近の農作物も排除されてしまったそうだ。

同年12月22日、村の十数名の農民代表が村民327人の連名委託を受け、広西自治区国土庁に対し、集団土地徴収報告と許可手続きの報告の公開を要求した。これに対し国土庁は当初、同地に対するいかなる報告、許可手続きも存在せず、耕地への不法占拠行為に属すると答えていた。

ところが9日後、当局による不法耕地収用が再び始まった。前回は村民たちの強い抵抗のため断念せざるをえなかったようだが、わずか9ヶ月間の平穏の後、再び今回の強制収用が起きたと。農作物が成熟期に入り収穫の季節となったころ、警察や警察犬を引き連れた政府の思いもよらぬ強制収用に村民たちはショックを受けている。

20人以上の村民が連行され、いまだ行方が分からない。(ネット写真)

政府は村民に対し1畝当たり3.3万元(約40万円)の補償金を出しているが、破壊された農作物や今後収用予定の宅地に対する補償は一切行っていない。

また、村民は補償金の不公平に対する不満も抱いている。80年に土地を請け負った村民だけに一人当たり50万元(約615万円)の補償金が支給され、他の土地所有者には支給されないという。現在村民1300人のうち、600人が補償金を受けているが、残りの700人は何の補償も受けていない。

(記者・陳怡蓮/翻訳編集・坂本)
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