中国、ベトナム漁船を拿捕 南シナ海で領有権めぐって対立

【大紀元日本10月7日】中国とベトナム領有権をめぐって争っている西沙諸島海域で9月11日、ベトナム漁船一隻が中国側に拿捕され、乗員9人は今も拘束されていることが明らかになった。ベトナム国営通信が5日に報じた。同国では中国による漁船の拿捕が相次いでいるが、公になるのは異例だという。

同通信によると、ベトナム外務省は5日、駐ハノイの中国大使館に対し、漁はベトナムの領海内で行われたもので、拿捕は主権の侵害だと抗議し、無条件の解放を求めた。一方、中国側は抗議に対し、拘束の理由を「爆発物を使って漁をした」と主張し、解放の条件として船長に罰金を要求している。

この件をめぐって、今回の協議を含め、先月から両国代表による協議が数回にわたって行われてきたが、未解決のままという。

西沙諸島は現在中国が実効支配しており、昨年3月ごろから海洋権益を守るとして、漁業監視船による監視を強めている。今年3月にもベトナムの漁船が拿捕され、船長は1か月余り拘束されたすえ、およそ90万円の罰金を支払って解放されたが、漁船や漁の道具はすべて中国側に没収されたという。

ベトナムと中国は、西沙諸島のほか、南沙諸島など、南シナ海のほかの島をめぐっても領有権を争っている。

(翻訳編集・張YH)
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