生前金正恩を批判 中国訪問の願望も 脱北した黄元書記死去

【大紀元日本10月17日】「金正日はまもなく自ら滅亡する。それを見届けない限り死ぬわけにはいかない」。北朝鮮から韓国に亡命していた黄長燁・元朝鮮労働党書記(87)は、健康状態を聞かれるたびにこう語っていた。しかし、金正日と後継者の三男が並んで朝鮮労働党の創建65周年記念日祝典式に出席した10日、ソウル市内の自宅で死亡しているのが見つかった。

黄長燁(ファン・ジャンヨプ)氏は、北朝鮮の指導理論であるチュチェ思想(主体思想)の権威として知られ、金正日(キム・ジョンイル)朝鮮労働党総書記の父、故金日成(キム・イルソン)北朝鮮元国家主席のゴーストライターとも言われていた。97年2月、チュチェ思想の講演のために訪日後、帰路の北京で韓国大使館に亡命を申請した。同年4月韓国に亡命後は、執筆・講演活動等を通じて、金正日による独裁体制を強く批判し、人権侵害の状況を広く訴えてきた。

10日午前9時半(日本時間)ごろ、自宅を警備中の警護員が、浴槽で倒れている黄氏を発見した。韓国の警察は、心臓麻痺で死亡したとみている。この日は、朝鮮労働党の創建65周年記念日で、ピョンヤンで盛大な記念行事が行われることになっていたことから、一部には暗殺説もささやかれたが、韓国・聯合ニュースによると、黄元書記は24時間体制で身辺警護を受けており、外部から何者かが侵入した形跡や外傷がないことから、事件性は低いとみられている。

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