中国とシンガポール結ぶ東南アジア高速鉄道、年内着工か

【大紀元日本1月11日】中国から出発し、ビルマ、タイ、マレーシアを経由してシンガポールを終点とする東南アジア高速鉄道は、2011年に着工されることが明らかになった。政府機関紙・人民日報傘下の中国経済週刊が報じた。

建設内容の詳細は明かされていないが、今回は中国南西部とインドシナ半島を網羅する陸上交通の「泛亜鉄道」(ユーラシア国際鉄道)の東南アジア部分に当たる。

北京航空航天大学安全戦略研究センターの王湘穂主任は、鉄道の建設で経済的連携を強めるだけでなく、「海上通路の軍事的圧力を避けることができる」と、中国の安全保障においても有効だと話す。

シンガポール紙「聨合早報」によると、現在、多くの国が中国政府の鉄道部と、高速鉄道の建設について提携を結んでいる。鉄道部はこれまでに米国やロシア、南アフリカ、ビルマ、タイ、カンボジア、ミャンマ、トルコ、ボーランド、ベネズエラなどの国と建設プロジェクトの協力チームを結成しており、中国政府の資本が介入する高速鉄道の建設を世界中で推し進めている。

「中国経済週刊」は当局の公表データを引用して、中国の高速鉄道の建設費用は通常、1~1.5億元(1元=12.55円)で、他国の3分の1か半分であると伝えた。業界の試算によると、2020年までに、全世界で2~3万キロの高速鉄道の建設が完成して運行し始める。中国鉄道部はその格安の建設費用で国際市場にて一席の地を獲得するであろうと豪語している。

(翻訳編集・叶子)
関連記事
「5か国防衛取極(FPDA)」締結国であるオーストラリア、マレーシア、ニュージーランド、シンガポール、英国の軍隊兵士132人が2021年7月5日から14日にかけて仮想形式で「スーマン・ウォリアー(Suman Warrior)」演習を実施したことで、同軍事同盟の永続的な重要性が改めて実証された。
第15回目を迎えるASEAN(東南アジア諸国連合)国防相会議(ADMM)および連続して開催された第8回ASEAN拡大国防相会議(ADMMプラス)の2つの多国間防衛会議では、南シナ海における紛争解決に向けた行動宣言と非従来型の脅威に対処する協力的措置に焦点が当てられた。
同省は6日、「予防接種人数は、国の予防接種プログラムの下で接種した人のみを反映している」と発表した。同国は現在、モデルナ社のワクチンとファイザー/ビオンテック製ワクチンの接種を進めている。
財務省が5月13日に発表した国際収支統計によると、日本からASEANへの対外直接投資(ネット、フロー)は2021年1~3月の期間で、前年同期比2.3倍の1兆2869億円だった。
ベトナムを議長国としてASEAN国防相会議(ADMM)を開催した東南アジア諸国連合加盟諸国は2020年12月、団結して各国の主権と航行の自由を保護する姿勢を示した。南シナ海における中国公船の力を背景にした行動に、ノーを突きつけた。