取材記者全員に「金一封」 「億万長者クラブ」の両会
【大紀元日本3月8日】厳重警備されている「両会」だが、ちょっとした隙間からニュースがこぼれてくる。国内紙・経済観察報の両会取材記者・陳勇氏がこのほど、自らのミニブログでつぶやいたこんな一言が波紋を広げている。「昨日の劉永好さんの『紅包発表』に行った記者はみな金一封もらったようだ。残念ながら、俺は行き損なった」
この羽振りのよい「劉永好さん」とは、養鶏業から巨大な富を築いた四川新希望集団の董事長で、フォーブス誌が発表する中国長者番付トップテンの常連。政治協商会議の代表として両会に参加したこの日は、記者たちを招き、自らが両会で提起する議題を発表し、そして、来場の記者全員に「紅包」(金一封)を渡した。
多くの制限を受けている両会報道にとって「新鮮」なこの話題はたちまち注目を集めた。「その金一封はいくらなんだ?」との問いに陳勇記者は答えなかったが、1人800元(約1万円)との情報が流れているとラジオ・フランス・インターナショナル(RFI)は明かしている。それに対して、劉董事長側は記者に渡したのは200元(約2500円)の交通費だったと弁明している。
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