<赤龍解体記>(7) 「幸福」という新しい政治スローガン
毛沢東の時代から、中共の指導者たちは自分の権威性とその時代の特性を誇示するために、独自の政治スローガンを打ち出してきた。例えば、江沢民の「三つの代表」や胡錦涛の「調和社会の建設」などは、記憶に新しい。その中共が最近また打ち出してきたのが、「幸福」という新しい政治スローガンである。
■幸福論の縁起
今年の始め、胡錦涛は政協(中国人民政治協商会議)における座談会で、「優れた成績をもって中国共産党誕生90周年を迎えよう」と呼びかけた。その後、中国各地において、また各メディアは競って「中共90周年の誕生日に幸福を捧げよう」運動を繰り広げていった。
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「21世紀は中国の世紀だ」と中国人は気負う。文明史的な視点から見れば、このことばは自惚れの嫌いがあっても、必ずしも過言ではないかもしれない。将来、歴史的事実として証明されるであろうが、中国の台頭およびその影響力の増強は人類文明史の必然のステップであり、歴史の発展の大趨勢である。
「一国二制度」というサクラがあっても、中共は党内、とりわけ公の場で異なる声を絶対許さず、すべてが全党一致で行動しなければならない。
福島原発事故を発端として、中国では民衆の塩の買だめ騒動が起きた。この騒ぎは、非常識だとされているが、しかし当事者たちにとっては命や健康にかかわる重大で深刻な問題であった。
重慶市は中国の4大直轄市の1つであり、市のトップである薄煕来は、来年開催予定の中共18大で政治局常務委員に抜擢される有力候補の1人とされ、つねにその剛腕的な政治や突飛な発言により注目され、物議を醸している。
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世界情勢が激変し、中共の内部闘争や分裂が表面化している今、軍隊の立場と役割が中国の未来を左右するもっとも重要な要素となっている。それゆえ、「安定」を最大の政治目標とする中共指導部にとって、民間人より軍隊の乱れを未然に防ぐのが最大かつ最重要の課題となっている。
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5月14日、中国新華社ネットおよび国営の大手メディアは一斉に、習近平が中共の幹部に、マルクス、レーニン、毛沢東の著作を学習するよう強調したと報道している。