世界銀行:8500万の就職口、中国から流出 アフリカが受け皿

【大紀元日本7月8日】世界の工場という地位を固めてきた中国に、変化の兆しが現れ始めている。世界銀行の幹部はこのほど、中国の労働力コストの上昇に伴って、今後3~5年で、8千万以上の就職口が国外に流出するとの見解を示して、アフリカはその主な受け皿になると述べた。

ドイツ国家放送ドイチェ・ヴェレの関連報道によると、世界銀行アフリカ地域担当副総裁エゼクウェシリ氏が赤道ギニアで開かれたアフリカ連合の首脳会議でこのように発言した。

同氏は世界銀行の関連報告書の観点を引用して、中国では給与の上昇により製造企業の流出が加速化し、8300~8500万個の就職口を失う見込みだと述べた。さらに、ロイター通信の取材に対して、アフリカはこれらの就職口の主要な受け皿になると指摘した。

一方、エゼクウェシリ氏は、アフリカ諸国はインフレの圧力に直面しており、エチオピアのような食糧輸入国は特に警戒すべきだと指摘し、2008年の金融危機以来、食品と石油の価格上昇のアフリカ諸国へのマイナス影響はとりわけ強い、と述べた。

インフレを有効に抑制しなければ、アフリカの経済は安定した発展ができないと同氏は話し、一部のアフリカ国家が政府予算の10%を農業に投じるとの方針を評価した。このような努力に加え、各国がビジネス環境を整え、外国企業の進出を促進するよう呼びかけた。

世界銀行の予測によると、アフリカの来年の経済成長は5.1%に、2013年には5.4%に達する見込みである。

エゼクウェシリ氏によると、今アフリカの年間就職人数は10%のペースで上昇しているが、依然として若者の失業が目立っている。

(翻訳編集・叶子)

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