2人目妊娠の女性 当局の強制中絶手術で死亡=山東省

【大紀元日本10月22日】山東省利津県で最近、「一人っ子政策」に違反したとして、2人目を妊娠して6カ月になる女性が地元政府によって強制中絶を強いられ、死亡した。この出来事は中国版ツイッター・微博で、死亡した女性の親戚を名乗る人物により伝えられ、ネット上で注目を集めている。

微博ユーザー「老百姓1987」が14日に書き込んだ情報によると、地元政府の関係者十数人が、同県姜家庄村に暮らす妊娠6カ月の馬継紅さんを、地元の利津県中心医院に強引に連れて行き、胎児を強制中絶させた。手術中に馬継紅さんは死亡した。

「老百姓1987」は自称、死亡した馬さんの親戚で、微博上で馬さんの写真を公表した。「私たち家族は山東省内のメディアに事故情報を伝えたが、どのメディアもこの件を報道してくれない。ネットユーザーたちには、関心を寄せてもらいたい」と訴えた。

ラジオ・フリー・アジア(RFA)の記者が地元政府機関に電話取材したところ、対応した関係者は事実関係を認めた。RFA記者の、「一人っ子政策は妊娠6カ月の妊婦にも中絶を施す規定があるのか」との質問について、同関係者は詳しい政策内容を知らないと答えた。

2006年、山東省臨沂県では、県政府が強制中絶などの手段で一人っ子政策を強引に執行していると訴えた盲人の人権活動家・陳光誠氏が、財物損壊罪と交通秩序撹乱 (かくらん)罪などの濡れ衣を着せられ、4年3カ月の懲役刑を受けている。今年9月に刑期満了で釈放されたが、未だに自宅軟禁などの処遇に置かれている。

北京在住の弁護士・程海さんはRFAの取材に対して、陳光誠氏の件を取り上げて、今回同じ省でまた同様の問題が発生したことから、中央政府と山東省は公正に調査を行い、関係者の法的責任を追及すべきだと指摘した。

(翻訳編集・叶子)
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