2011年中国M2増加額は世界全体の52% インフレ深刻化の主因

世界金融大手の英スタンダードチャータード銀行はこのほど発表した研究レポートで、中国の広義マネーサプライ(M2)は過去5年間で約146%増加し、2011年末時点でのM2残高は85兆2000億元(約13兆5000億ドル)に達したと示した。また、同レポートによると、2011年度、世界全体M2新規増加額の内、中国が約52%を占めている。世界金融危機発生以降3年間(2009年~2011年)での世界M2新規増加総額のうち、約48%は中国中央銀行によるものだという。

同銀行はレポートの中で、「世界流動性の主要提供者は人々が想像する米国連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)ではなく、中国の人民銀行に変わった。周小川氏は中国中央銀行の総裁であると同時に、世界の中央銀行総裁でもある」と皮肉った。また同銀行は、中国のM2の急増で世界M2規模は50兆ドルに達するとの見通しを示した。

M2対GDP比(マーシャルK)について、中国政府はこの2年間で徐々に下げるよう努めていると言われているが、2011年末時点でのM2対GDP比は189%で、米国の同期の同64%と比べて、依然と非常に高水準に維持していることが明らかだ。

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