7ケ月の妊婦が強制中絶  写真も公開 「無慈悲過ぎる」と怒りの声

【大紀元日本6月14日】自然の理に則しない人口抑制策に再び非難の声が高まっている。陝西省で最近、妊娠7カ月となる2人目の子を持つ妊婦が、一人っ子政策に反したとして地元当局に強制中絶手術を受けた。術後のぐったりとした様子の女性と死亡した胎児が共に映る写真がネットで公開された。残酷であまりにも無慈悲な光景に、国内外で怒りの声が次々に上がっている。

陝西省安康の病院で中絶手術を受けた馮建梅さんは国内メディアの取材に対し「手術に同意してはいません。強制的に受けさせられたのです」と訴えた。地元当局は馮さんが現地の戸籍を所有していないため、出産許可書を取得できないことを理由に、「2人目の出産を認められない」としている。さらに、「話し合いの上、馮さんは中絶に同意した」とコメントしている。

夫の_deng_吉元さんによると、2日に地元当局者は自宅に押しかけ、「4万元の罰金をすぐ払わなければ、中絶手術を行う」と言われ、すぐに払えないため、妻は連行された。4日朝、手術が行われ、胎児は死産した。「病院は直接、子供の頭に注射したのです」「彼らは妻の手をつかんで、署名を強要しました」と述べた。しかし「いずれにしろ中絶を強制されました」と_deng_さんは話す。地元当局者は_deng_さんに対して「9ケ月でも中絶手術を実行する」との暴言を吐いたという。

しかし政府は人口抑制政策の緩和はないと強弁する。環球時報は馮さんのケースを受ける形で、記事を発表した。「(一人っ子政策の実行は)処置の方法が厳しすぎるという声もある。しかしこの考えは受け入れがたい。過去30年で社会は変化し、子供を持つ要求は減少した」

インターネットでは「中絶は野蛮な殺人。たとえ中国が経済力と軍事力を身につけたとしても、執政者に倫理がなければ世界のリーダーになることはない」などと、強引な政策を批判する声が次々と上がっている。

昨年11月、山東省では、第3子を妊娠した女性が当局による強制堕胎手術を受け、母子ともに死亡した事件が起きている。

(翻訳編集・佐渡 道世)
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