豪州で難民認定された中国人スパイ、活動の一部を明かす

【大紀元日本7月24日】国外潜伏中の中国当局工作員(男性)は監視対象である法輪功学習者を支援したため、身の危険を感じ、豪州に渡り保護を求めた。最近、難民と認定された男性は活動の一部を難民審査法廷に明かしたと、13日付の豪紙オーストラリアンが報じた。

2009年、まだ高校生だった男性は、中国当局の情報機関・国家安全局に工作員として選ばれた。警察学校で特別訓練を受けた後、当局の手配により奨学金を取得し留学生として出国した。この国は日本である可能性は高いとも同紙は伝えている。

男性の任務は法輪功を含む「反政府組織」の監視のほか、所在国の中国人留学生の活動情報を収集すること。

出国前、男性の家族は中国当局と念書を交わしたという。当局の命令に従わない場合、中国の家族が厳しい罰金を支払う、との内容だった。

この男性自身もまた、2人の諜報員の管轄下におかれ、日常的に入手した情報を2人に報告するよう指示されていた。この2人は学生と年配者だった。少しでも逆らえば、念書について取り上げ、脅迫されたという。

そして、法輪功学習者に接する中、その罪は中国当局の捏造であると知った男性は、一人の女性学習者と友人関係になった。この女性の親友で別の学習者は、当局の重点的調査対象であった。昨年4月、男性はこの学習者に当局に監視されていることを伝えると、学習者は男性の身の安全のため第三国へ出国するよう勧めた。

男性のビザ情報をによると、スパイ活動の舞台は日本である可能性が高いと同紙は報じている。

情報を漏らした男性は昨年7月、観光ビザで豪州に渡り、難民申請を行った。

また同紙によると、男性と親しくなった女性学習者は後に母親の看病のため中国に帰国した。元工作員の国家安全局の同僚からの情報によると、彼女は逮捕され拷問を受けたという。

一方、父親は男性の「裏切り行為」のため一時逮捕され、3月以内に50万元(約600万円)の違約金の納付を命じられた。今、男性の両親は家を離れ、行方不明になっている。

元工作員は約2ケ月前に、豪州政府に難民と認定された。同国難民審査法廷の役員デニス・オブライアン氏は、男性を「真実の目撃者」と称した。

 (翻訳編集・叶子)
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