親のしつけ

【大紀元日本9月18日】「子は親の背を見て育つ」と言います。人がどのように成長するかは、育った環境や生まれつきの要素もありますが、親からの影響が最も大きいのではないでしょうか。親が厳しく言ってくれたことを思い返し、素直に感謝できるようでありたいものです。

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中国明朝の天順(1457―1464)の時代、陝西省の副使に昇進した鄺野(コウ・ヤ)は評判の仕事熱心な人物で、順調に出世街道を歩んでいた。

 ある日、彼は父親に羽のように軽い贅沢な織物を送り届けた。父親はそれを見ると、息子が賄賂(わいろ)でも受け取っているのではないかと思い、包みを解きもせずに送り返し、このように伝えた。「世の中のためにまだ何程のことも為せていないお前が、こんな贅沢なものを送ってくるなんて!私の顔に泥を塗るつもりか!」 それ以後、鄺野は自らの誤りを反省し、清廉潔白に一生懸命働き、後に国防長官となった。

 また、明朝、嘉靖(1522―1566)の時代、朱裳(シュ・モ)という人物がいた。浙江省の地方高官だったが、自宅に使用人などは置かず、家事は何でも自分でこなした。食事や着衣などに執着せず、贅沢とは無縁の生活を送っていた彼は、人々から尊敬されていた。

 ある日、朱裳の父親が役人としてその地方にやって来た。すると人々は、父親が朱裳よりもさらに高潔な人物であることが分かり、感嘆した。家庭において、父親は自らの言動で手本を示し、何事にも公正で慎み深くあるよう息子に教えたという。

 (郎瑛著『七修類稿』より)

 (翻訳編集・緒川)

 

 

 

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