引き締めと緩和 中国の金融政策、微妙な舵取り迫られる

【大紀元日本7月5日】中国南西部の貴州省威寧県の全域が、工事現場と化している。「都市改造プロジェクトは2010年から30年まで実施する予定だ」。県の計画局の王春華局長はドイツ国際放送ドイチェ・ヴェレの取材に対してこう答えた。「都市部面積は現在の6倍までに拡大し、現代的インフラ設備を備える。湖を観光スポットとして開発し、駅やスポーツセンター、団地の建設も計画している。さらに、敷地が30平方キロにのぼる工業団地2つを建設し工場を誘致する。県全体の投資額は数十億元に達する見込みだ」と付け加えた。

ドイチェ・ヴェレ6月27日の報道は、威寧県で起きていることは中国各地で日常的に起きていると指摘。拡大しつづけるインフラ建設や不動産開発は大量な雇用を生み、中国経済をけん引してきたが、これらの開発資金の主な調達手段となる融資は大きな懸念材料となっている。

同報道は、上海興業銀行のアナリスト・鲁政委氏の話として、政府はすべての発展プロジェクトに出資し、住宅街を作り、農村住民を都市へ移住させているが「このような状況が続くと政府はすぐに財政難の窮地に陥る」と指摘。「2008年の金融危機の後に実施された景気対策では政府の債務残高を高止まりさせている」という。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。