香港警察が民主派メンバー集団暴行 映像公開で非難高まる

【大紀元日本10月16日】15日早朝に行われた香港民主化デモ強制排除の現場で、複数の警官による男性民主派メンバーへの集団暴行の映像を、地元テレビ局が放送し、香港各界から警察への非難が殺到した。

暴行の全過程を撮影した香港無線電視台(TVB)は事件直後からニュースで全映像を放映した。

6人の警官が背中で手錠をかけられた一人の男性を人目の付きにくい場所に連行し、地面にうつ伏せにしたまま、約4分間にわたり、体を蹴るなどの激しい暴行を加えた。

同日昼から夜にかけて、放送を見た数百人の市民が警察本部を囲み、警察トップの引責辞任を求めた。

香港警察は同日の記者会見で、関与した2人の幹部と5人の警察官を他の職務に一時異動したと発表し、調査を約束したが、「なぜ停職にしないのか」との記者の質問には答えなかった。

香港メディアに対する支配を強めている中国政府。TVBも例外ではない。同社上層部の指示により、同日午前7時のニュースから、映像の一部主要部分が削除された。それに対し、同局27人の記者はフェイスブックで公開状を発表、「香港の報道の自由を守ろう」と上層部に異議を呈した。香港記者協会など6社の報道機関の労働組合は声明文でTVB取材班への支持を表明。

一方、ロイター通信の報道によると、中国政府当局者は、(男性を暴行した)警官らのやり方は「必要かつ正常で、合法である」と発言した。

TVBの中国国内放送は封鎖されていないが、問題の映像は視聴できないようになっている。

外国各主要メディアが相次ぎ事件を報道し、BBC英語電子版は報道数時間後に中国国内で封鎖された(同中国語電子版は設立当初の1999年からずっと封鎖中)。

香港の民主派政治団体「公民党」は、男性は同団体のメンバーであることを明らかにした。病院で検査を受けた男性に骨折はなかったが、頭部と背中を中心に大量のうっ血、損傷、腫れがあると診断され、法的措置をとる構えを示した。

香港政府の発表では、同日の強制排除で学生ら民主派45人が身柄を拘束された。

ネット上では、同ニュースの4分46秒完全版が投稿されている。

(翻訳編集・叶子)

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