習主席の随行団、タンザニア象牙を大量密輸か

【大紀元日本11月10日】ロンドンに拠点を置く国際環境保護団体「環境調査エージェンシー」(以下はEIA)は6日、中国習近平国家主席や中国政財界幹部が昨年3月にタンザニアを公式訪問した際、随行員が違法な象牙を買いあさったため、地元の象牙価格を1キロ当たり700ドル(約8万円)に倍増させたとする報告書を発表した。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、EIAの報告書は現地密輸グループの証言として、習主席らがタンザニアに到着する2週間前に、中国のバイヤーらはすでに数千ポンドの象牙を買い付け、違法な象牙の取引が急激な高まりを見せたと指摘した。さらに、地元業者の話を引用し、これらの象牙はその後「外交郵袋に入れられ、習主席の専用機で中国に輸送された」と伝えた。

EIAは声明の中で、「タンザニアは世界象牙密猟の最大国であり、中国は密輸象牙の最大の輸入国である」と述べた。

タンザニアは密猟によって、2013年には1万頭のゾウが殺された。過去4年間で、タンザニアにあるアフリカ最大の自然保護区・セルース猟獣保護区(Selous Game Reserve)ではゾウの数が67%減少し、2009年の3万9千頭から2013年の1万3千頭に激減した。

EIAの調査によると、中国で取り扱われている象牙の90%が違法のものであるという。中国では象牙価格が過去4年間で2倍上昇した。中国の闇市場では違法象牙は宝石やアクセサリーなどの製品に加工され、富裕層やコレクターらに売却されている。

(翻訳編集・王君宜)
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