中国国営紙が記事ねつ造 米誌記者インタビューをプロパガンダ記事に

【大紀元日本1月23日】中国国営英字紙チャイナ・デイリー(China Daily)電子版は、取材した米国人記者の氏名を無断で使用し、中国政府の政策を称賛するプロパガンダ記事にねつ造していたことが明らかになった。この記者は記事の撤回を求め、抗議の意を示した。

米誌ニューヨーカーのエジプトのカイロ駐在員ピーター・ヘスラー氏は今月初め、通訳を通じて同紙の年末特集向けに取材を受けた。質問内容は「今年最大の出来事、最大の後悔」など一般的な質問が複数。一部にはエジプトと中国の国際比較が含まれていた。

取材の翌日、ヘスラー氏の署名入りの評論記事『米国専門家・エジプト中国比較』が掲載されたが、内容は歪曲され、ヘスラー氏の観点からかけ離れたものになっていた。評論は、中国政府による政策を賛美し、社会の安定性と教育制度を賞賛するものに作り変えられていた。

ヘスラー氏は自身のフェイスブックで「私が話した多くの要点が削除されている。特に、中国はエジプトより抜本的な政治改革を実現することは困難との最重要点が省かれている」と訴えた。「中国は制度に根深い欠損があるため、中国の反腐敗キャンペーンは失敗する」というのがヘスラー氏の見解だった。

ヘスラー氏は記事の撤回を求めたが、この要求を同紙は拒否した。21日には同紙ウェブサイトから取り消されたが、すでに他の多くの国営メディアは記事を転載し、新聞紙面に掲載し発行した。同紙編集長は「詳細はまだ不明で現在調査中」と中国国内記者の質問に答えた。

ヘスラー氏は2000年から2007年にかけて、米誌ニューヨーカー記者として北京に駐在していた。北京滞在中に、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)や米地方紙ボストン•グローブ(The Boston Globe)など大手新聞社にも寄稿していた。

(翻訳編集・王君宜)
関連記事
1日未明、中国広東省梅州市にある「梅龍高速道路」で路面の一部が崩落する事故があった。事故による死傷者数は増える一方で、皮肉なことに事故が起きた道路は「先月末に安全検査をクリアしたばかりだった」という。
中国共産党(中共)がロシアに供給する半導体などのハイテク製品のサプライチェーンにおいて、香港が重要なリンクになっていることを示す証拠は大量にある。2022年2月24日、ロシアがウクライナへの本格的な軍事侵攻を開始して以来、香港で「ロシア」を社名に含む新規登録企業が急増した。
経済衰退が続くなか、中国のカバン業界に寒風が吹き荒れ、カバンの加工工場の閉鎖が相次いでいる。
このほど、搭乗者3人全員死亡した先月起きたファーウェイのEV車の欠陥疑惑を提起した遺族が「口封じ」され、同事故に疑問を呈した中国メディア「21世紀経済報道」による記事までもが封殺に遭っていることがわかった。
    中国の各地でこのごろ、異常気象が相次いでいる。 南部の広東省や広西省ではこぶしより […]