【私の一枚】陰翳礼讃

明治19年生まれの小説家・谷崎潤一郎に『陰翳礼讃』という随筆があります。

西洋化する社会に対して、電灯が無かった時代における美の感覚を論じています。日本では陰翳の中でこそ映える芸術を作り上げ、それこそが日本古来の芸術だと主張しており、能や歌舞伎の衣装・化粧・食べ物・食器・照明など多岐にわたり陰翳の素晴らしさを論じた作品です。

この写真は天草・松合町にある資料館の2階。真っ暗な部屋にあるのは薄暗い照明だけでした。窓から見る外の明るさがとても印象的で、谷崎の『陰翳礼讃』を思い出しました。衛星写真で見る現在の日本の夜は、列島の形がはっきりと分かるほどの明るさです。もし、日本が今でも陰翳を楽しむ社会なら原発も必要ないのに、と思うのですが・・・。ただし、谷崎潤一郎自身は洋風建築の照明の明るい家で生活していたそうです。どうも理想と現実は違うようで。

▶ 続きを読む
関連記事
春のアレルギーは体質や生活習慣とも関係。栄養・腸内環境・ストレスなど多角的に整えることで、症状の緩和をサポートする方法を紹介します。
コウライキジやキンケイなど、世界に存在する美しいキジ6種を紹介。自然の中で輝く色彩と個性豊かな姿は、まさに「生きた芸術」です。
苦味は代謝や炎症、消化に関わる重要な働きを持つことが研究で明らかに。苦い食材を適度に取り入れることで、体のバランスや健康維持を支える可能性があります。
コップに残した水、翌日も飲んで大丈夫?意外と知らない「12時間ルール」と細菌リスク、さらに温かい水と冷たい水の違いまで、専門家の見解をもとにわかりやすく解説します。
新婚夫婦が2年で約1000万円の借金を完済。外食制限やミニマリズムなど、シンプルだけど効果的な9つの節約習慣が、人生を大きく変えました。