太平洋を臨む高知県(下)

高知城

町の中でも高い所にある高知城は遠くから眺めても美しい。長い158段もの石段をまわりながら登るとようやく城にたどり着く。「南海の名城」と親しまれているように、その姿は近くで見ると格段と美しい。

3層6階からなる城の中には、かなり急な階段があるため、一段一段慎重に上がる必要がある。最上階の天守閣まで上がると、思ったより狭い所だった。廻り縁に出てみると、360度景色を見渡すことができ、下を覗けば、手入れの行き届いた形の良い大きな松を眺めることができる。ここからは高知市内を一望でき、街と緑と海が調和したすばらしい風景を楽しむことができる。

日曜市

日曜市(まさ恵撮影)

四国高知は本州と比べて暖かく、冬でも様々な野菜、果物、色とりどりの草花などが豊富にある。この高知の日曜市は300年以上も前からあり、よさこい祭りの期間と年末年始を除く日曜日に開催されている。高知城下追手筋において、約1300メートルにわたりおよそ500店が軒を連ねる。高知を代表する四方竹、生姜、フルーツトマトなどの新鮮な野菜、大きな土佐文旦、新高梨などの果物がとても色鮮やかである。

朝早く出て散策していると、干物などの海産物や、高知産の食材を使った手作りの田舎寿司が、すぐにでも買って食べたくなるほど美味しそうだ。ほかにも餅、田舎こんにゃく、金物、衣類など、食品から日用雑貨まで何でも揃っている。あらゆるお店が街路の両側に隙間なく並んでいるので、往復すれば十分日曜市を満喫することができるだろう。市民と県外からの観光客で1日約1万5000人が訪れる。4月から9月は午前5時から午後6時まで、10月から3月は午前5時30分から午後5時まで催されている。

(文・まさ恵)

関連記事
築200年の荒れ果てた家を購入し、5年かけて新しい命を吹き込んだ米国イリノイ州の夫婦は「それだけの価値があった […]
現代社会は、ストレスや様々な疾患に直面しており、多くの人々が健康への不安を抱えている状況にあります。しかし、私たちの身近な食材には、そんな不安を和らげる力を持つ意外なヒーローが存在します。それが「キャベツ」です。
SARS-CoV-2(新型コロナのウイルス名)のスパイクタンパク質が抗がん作用を妨げ、がんを促進する可能性があることが、最近発表されたブラウン大学による細胞研究のプレプリント(査読前原稿)で明らかになった。
台湾で最も歴史のある台南は、閩南(びんなん、福建省南部)系の古い建物や、和洋折衷の歴史建築などが多く残っていて […]
端午の節句に風に揺れる五色の鯉のぼりは、日本の風物詩の一つですが、その起源は古代中国の神話「鯉が龍門を飛ぶ(鯉の滝登り)」に由来します。この節句はもともと男の子の成長を祝う日とした伝統行事です。