1999年の弾圧政策の開始後、北京には、法輪功学習者が迫害停止を求めて多く集まった。写真は、警察に拘束される学習者(STEPHEN SHAVER/AFP/Getty Images)
中国の内情

過去何度も 江沢民派による法輪功創始者暗殺計画

中国共産党政権は過去、複数回に渡り法輪功創始者の李洪志氏暗殺計画の実行を図ったが、いずれも未遂に終わったという。いままで知られてこなかった、江沢民政権による台湾、香港、米国での暗殺計画について、このたび、中国政治評論家・楊寧氏が大紀元中国語で明らかにした。それによると江沢民派は、700万ドルもの巨額を暗殺者に渡したことや、法輪功交流会で学習者をよそおった自爆テロなど、あらゆる計画を立てていたようだ。下記はその抄訳。


1999年7月、強大な権力を掌握していた国家主席・江沢民が、「法輪功3カ月撲滅」との全土規模の弾圧政策を始めた。しかし、弾圧政策の行き詰まりが見られていた。

3カ月経っても、拘束や逮捕にもかかわらず、迫害停止を訴えるため全国各地から多くの法輪功学習者が相変わらず毎日続々と北京に集まってくる。政府内でも弾圧には消極的姿勢が見え始めた。海外でも、弾圧を批判する声が高まり、中国政府に圧力がかかった。さらに、中央政治局の会議で弾圧は停止すべきだとの声も挙がっていたという。

不安を抱き始めた江に対し、側近の曽慶紅は、政治局からの法輪功名誉回復の声を封殺するためには、弾圧を政治運動に格上げ、共産党と国民の敵対勢力として法輪功の弾圧を一層強化すべきだと進言した。薄熙来の父親の薄一波(元中国共産党の重鎮)もこの意見に賛同し、迫害は日増しに規模が拡大し激しさを増していった。江と曽は、前政法委書記の羅幹らと共謀して、01年旧正月にはいわゆる「天安門焼身自殺事件」を捏造し、真相不明の一般国民も巻き込みながら法輪功弾圧政策を更に推し広めた。

 

一方、江と曽はアメリカ在住の法輪功創始者李洪志氏を暗殺する計画も画策していた。

江沢民の人となりを表した書籍『江澤民其人(江沢民その人)』によると、江沢民は米国政府に、中国の対米貿易黒字を5億ドル(約571億円)削減することを条件に、渡米していた李洪志氏の身柄引き渡しを要求した。

参考:動画『江澤民其人 完全版』(中国語)

台湾、米国、香港…随所で計画された暗殺計画

 
2016年5月、米ニューヨークで法輪功の修煉について説く李洪志氏(戴兵/大紀元)

だがこの計画は失敗したため、中国国内外の情報機関を掌握する曽慶紅を通して、李氏の暗殺を命じた。それを受けた国家安全部と軍の総参謀部が合同で、李氏に関する情報を収集したり、暗殺者を集め訓練を施したりするための特別チームを作った。

2000年12月、李氏が台湾を訪れるとの情報を入手すると、曽慶紅は秘密裏に台湾の裏社会の組織と接触させ、700万ドルという巨額を示して暗殺者を用意した。だが李氏側がこうした動きを知り、直前に訪台計画が変更され、この暗殺計画も失敗に終わった。

江と曽は躍起になっていた。江沢民は50万ドルもの資金を用意し、女性で構成される「敢死隊(決死隊)」を募り、彼女らに自爆テロの訓練させ、米国に送り込む準備を進めていた。李氏が法輪功学習者らとの交流会に参加した時、学習者を装って自爆テロを行う計画だったとされる。だがこれも、未遂に終わった。

法輪功撲滅のための暗殺計画には、軍や公安部も加担した。2001年1月14日に李氏が香港で開催される法輪功学習者交流会で講演するという情報を入手すると、江沢民は直ちに密命を下し、軍の総参謀部、国家安全部及び公安部の3部門が連携してコードネーム「114」の暗殺計画を発動した。

その時、東南アジアや北米などの中国共産党海外情報機関は全て特別態勢に置かれ、香港とマカオのほぼすべての裏社会組織にも脅しや利益をちらつかせるなどして、暗殺計画に組み入れた。この計画では、こうした香港とマカオの裏社会組織が暗殺を実行することになっていた。

だが李氏はこの時も交流会に参加せず、祝辞を贈っただけだった。そのため暗殺計画はまたしてもとん挫することになった。計画の失敗を知らされたとき、江の顔は青ざめになり、しばらくは口もきけないほどだったという。

02年5月18日、トロントでカナダ法輪大法修練交流会が開催された時も、李氏の出席情報を掴んだ江一派はまたも暗殺計画を画策した。暗殺者を会場に潜入させたものの、李氏が予定通りに現れなかったため、この計画も失敗に終わった。

暗殺計画がことごとく失敗するため、いつしか江と曽の心には言い知れぬ恐怖が芽生えていった。曽の配下の別働部隊にも立て続けに交通事故が起きるなど不測の事故が多発したため、この部隊も最終的に解体せざるを得なくなった。

2007年に開催された中国共産党第十七次全国代表大会(十七大)の前に、曽慶紅は「自分が国家主席に就任した暁には、法輪功の名誉を回復する」と海外メディアを通して漏らした。江沢民が命じた法輪功弾圧に関する重要情報や、隠れた迫害の事実を入手していなければ、曽慶紅もこうした大口は叩けなかったはずだ。明らかに、江沢民を処罰するための直接的な証拠を掴んでいる。

高層権力闘争の激しい駆け引きの末、曽慶紅は国家主席の就任に果たせず、2008年に最高権力中枢の政治局常務委員からも退いた。だが引退後も、以前と変わらず国内外の情報機関を陰で操りながら、法輪功迫害政策の続行のほか、胡錦濤元国家主席や習近平国家主席の政権撹乱を行ってきた。

消息筋によると、2016年10月にサンフランシスコで開催された法輪大法学習交流会で、曽慶紅の部下が手配した殺し屋が再度の暗殺計画を立てていたが、この時も計画が察知され、李氏は会場に姿を現さなかった。

自身の犯した罪の重さを知ってか知らずか、曽慶紅はかつて酒に酔った際に「次に生まれてくるときには、入党せず、革命に参加せず、官僚にもならず、結婚もせず、金も要らない」とため息をついたという。

(翻訳編集・島津彰浩)

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