2016年12月、パキスタン北部ラホールで、濃いスモッグに見舞われる街の中を歩く風船売りの少年(ARIF ALI/AFP/Getty Images)
子どもの健康

年170万人の子どもが死亡 大気や水質の汚染で=WHO

世界保健機関(WHO)は5日、世界中の5歳未満の死者数の4分の1は、汚染した水、空気、スモッグ、不衛生な環境など、汚染された環境によるものだと発表した。

報告によると、不衛生で汚染した環境は、下痢、マラリア、肺炎など、子どもたちにとって命取りになる病気を引き起こす可能性がある。これにより年間170万人の子供が死亡しているという

WHOのマーガレット・チャン(Margaret Chan)局長は、「汚染された環境は特に幼児にとって致命的」と述べた。 「未発達の臓器、免疫力、気道、身体は、汚い空気や水の影響でより弱くなる」。

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世界保健機関(WHO)の最近の発表によると、中国本土では抗生物質が濫用されているため、2050年後には毎年100万人がその影響により早死にするという。
北京の悪名高いスモッグは、人間の健康を害すると広く認識されている。2013年前半には、北京の大気汚染に起因する呼吸器疾患により、1日約7000人の子供たちを入院させるほどだと形容された。その「スモッグ脅威論」に拍車をかける研究が、このたび発表された。それによると、北京のスモッグには抗生物質耐性を持つ遺伝子が、他の環境より最も多いという。さらに体内に取り込まれて「将来は病原体となる」可能性も指摘された。
大気汚染の改善が見られない中国では、良い空気の環境で新年を迎えたいと願う海外旅行者が増加している。中国オンライン大手旅会社Ctripが行った「スモッグ避難ツアーランキング」アンケート調査では、「スモッグ避難」「肺をきれいに洗う(肺洗)」「森林」などのネット検索キーワードが倍増したと報告している。
世界保健機関(WHO)は初めて、ヒトの健康に最も大きな脅威となり 、新たな抗生物質が必要な薬剤耐性のある菌12種を発表した。効果的な薬剤の開発に向けた資金の調達のためとWHOは主張している。科学誌ネイチャーが28日、伝えた。