共産党内で腐敗官僚の自殺が増えている、死者の不正の実態は公表されることなく、ほとんどの場合「うつ病による自殺」とピリオドを打たれる(Photo credit should read STR/AFP/Getty Images)
増え続ける自殺者

中国高官3人が高所墜落 党内で非正常な死が多発

中国メディアによると、この1週間で中国国内で3人の地方官僚があいつぎ高所から転落し、そのうち亡くなった2人が自殺と断定され、もう1人は重体だという。習近平指導部が推進している腐敗撲滅運動で、幹部の「非正常な死」が後を絶たない。

安徽省蚌埠市主要幹部の肖超氏(59)、湖南省地方検察院(検察庁)の鄒利民・副検察長(年齢不詳)、浙江省嘉善県法院(地方裁判所)の傅楊傑・裁判長(48)の3人がそれぞれ、9日、10日、12日に自宅や職場の建物から落ちた。

重体の傅楊傑氏について、公安当局は経緯を捜査中だとしている。亡くなった2人について、当局は「うつ病による自殺」と発表した。

2012年末に習近平氏が党のトップに就任し党内の腐敗問題にメスを入れはじめてから幹部の自殺が頻発している。北京の大衆日刊紙「新京報」の最近の報道では自殺者の数は158人に上ると伝えられており、死者の不正の実態は公表されることなく、ほとんどの場合「うつ病による自殺」とピリオドを打たれる。

一方、幹部自殺の情報がリークされるたびに、ネット上では「悪代官の死に拍手を」「まだ生きている共犯者を徹底的に摘発せよ」といったコメントで一色になり、国民の深刻な腐敗への怒りは爆発寸前のようだ。

(翻訳編集・叶清)

関連記事
【大紀元日本5月28日】中国では最近、報道にかかわる者の自殺が相次いでいる。かつて江沢民派に支配されていた宣伝が習近平色に染められるなか、幹部を対象とした人事異動や腐敗摘発も繰り返されている。報道に対
【大紀元日本9月1日】中国の全国人民代表大会(全人代)常務委員会は先月31日、2017年に実施する香港特別行政区特別長官の選挙方式について直接選挙を導入すると発表し、民主派の立候補を事実上排除する制度
【大紀元日本1月30日】中国当局は党幹部の自殺や不審死などのデータを収集している。共産党の人事を担当する中央組織部は今月初め、2012年11月の第18回党大会以降、不自然な死を遂げた党幹部らの状況を1
中国当局は25日、人民解放軍南部戦区陸軍の陳傑・副政治委員(享年55歳、階級は少将)が8月に死亡したことを発表した。死因の詳細は明かされていないものの複数のメディアが陳氏の自殺を報道した。陳氏は2014年失脚し、15年病気で亡くなった軍内ナンバー2だった徐才厚氏と密接な関係があり、習政権の反腐敗運動で汚職を追及されるのを恐れて命を絶ったとみられる。