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おすすめの台湾茶② 「鉄観音」

鉄観音というと、思い出すのがペットボトルのお手軽ウーロン茶。後味が苦くて、あまり好きではないという人も多いのでは。しかし、本物の「鉄観音」は、全く苦くないのです。

鉄観音は、さっぱりとして、わずかな酸味のある味わいが特徴。高山茶に比べて発酵度が高く、ゆっくりと炭火で乾燥させているので、独特の芳ばしさを伴います。清の時代の乾隆帝の頃(1735~1795年)に、中国福建省の南部で誕生したといわれ、すでに300年以上の歴史があります。

〈こぼれ話〉お茶の起源はいつ?

伝説によると、古代に「神農」という神様が、手当たりしだいに薬草と毒草を嘗め、医薬となる植物の効能を自分の身体で試し、人々に教えていました。内臓が透けていた神農は、毒草を嘗めると内臓が黒くなるので、それによって毒が身体のどの部分に影響を与えるのか、すぐに分かったのです。

毒草を嘗めすぎて身体を痛め、木の下で休んでいた神農は、ふと頭上から舞い降りた葉をちぎって嘗めました。すると、とたんに真っ黒だった神農の内臓が白くなり、毒素がなくなって体調がよくなりました。毒素を探す、という意味からその葉は「査」(チャー:探る、調査する)名付けられ、後に「茶」(チャー)と呼ばれるようになりました。お茶はもともと、身体の不調を治す漢方薬として飲まれていたのです。

 

お茶と共に、ゆっくりとしたひとときを。食後でも、おやつの時間でも(pixita)

(文・郭丹丹)

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