カタールのドーハにあるハマド国際空港で6月11日、フライト情報を掲示する電光掲示板と通行人(KARIM JAAFAR/AFP/Getty Images)
危険なシルクロード

カタール断交、中東の不安定浮き彫り 「一帯一路」リスク鮮明

ペルシャ湾産油国のカタールは現在、外交危機に陥っている。サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)など5カ国はこのほど、カタールが「テロ支援」として、カタールとの国交関係を断絶すると表明した。中国当局が提唱する巨大経済圏構想「一帯一路」沿いの重要地域である中東情勢の不安定は、同政策のリスクを浮き彫りにした。

カタールが過去政治的に安定し、投資環境も良好だったため、中国当局は金融と交通の面で中東地域へと勢力拡大していく中での重要な玄関口と見なした。

交通の面では、世界航空会社ランキングで1位を獲得したことのあるカタール航空は、中国北京、上海など7都市との直行便を就航している。サウジアラビアなどとの断交で、カタール航空が他国への航空便の運航が中止され、中国人乗客がカタールで「新シルクロード」の他の国に乗り継ぐことができない。このため、中国当局にとって、カタールの一帯一路の「玄関口」機能は果たすことができなくなる可能性が高まってきた。

▶ 続きを読む
関連記事
ホワイトハウス記者夕食会で起きた暗殺未遂事件は、我々にとっての「清算の瞬間」だったのではないだろうか
新しい研究は、AIによる失業の86%が女性になると予測している。そして、ただの女性ではない。裕福な民主党支持の女性である。自分が生み出す価値に比べて高い給料をもらっていながら、それでも「マネージャーを呼んでほしい」と言うタイプの人たちである。
トランプ政権下の対イラン戦略を、歴史学者のV.D.ハンソンが鋭く分析。窮地に立つイランに残された3つの選択肢とは何か。軍事・経済の両面から、レジーム・チェンジを見据えた米国の「締め付け」の真意を読み解く
イラン戦争の長期化を受け、湾岸諸国やアジアの同盟国が米国に通貨スワップを要請した。経済不安やドル不足への懸念が広がる中、この動きが「ドルの覇権」や各国の金融安定にどう影響するか、専門家の分析を交え解説する
宇宙人は、生命と宇宙の起源を説明できるのか。UFOへの関心が高まる米国で、筆者は科学と信仰の両面から、その根本的な問いを考察する