人権弁護士は大紀元の取材に対して「中国の民衆が目覚めつつある」と語った。上海タワー近くで休憩する清掃作業員たち(JOHANNES EISELE/AFP/Getty Images)
インタビュー

「中国の民衆が目覚めつつある」上海の人権派弁護士・鄭恩寵氏 

6月24日、上海在住の人権派弁護士・鄭恩寵氏は大紀元の取材に対し、中国社会に起きているある変化について語った。同氏は、中国でこのところ起きた出来事を見ると、中国社会が変化の真っただ中にあり、「人々が目覚めつつある」と語った。

鄭氏は、大学で教鞭をとる友人からの話として、ある大学院生が独自の視点から中国問題をまとめたレポートについて述べた。それによると、中国の「85後(1985年以降に生まれた中国人)」は、中国の最初のインターネット世代で、モバイルインターネットのメインユーザーでもある。

「若い世代の中国人は進歩していると思う。彼らはインターネットユーザーの主力になっている」。鄭氏は、中共当局はインターネットの規制と解放をめぐり、ジレンマに陥っていると指摘している。「情報統制のために(完全に)ネットを封鎖してしまいたいが、そうすると全ての貿易業務がストップしてしまう。政府が進めている「一帯一路」構想も頓挫してしまうだろう。そのため、封鎖したくてもできないのだ」と分析する。

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圧政の中国で、命の危険をかえりみず弱者の弁護に取り組む人権派弁護士がいる。拘束や拷問の経験もある北京の弁護士・余文生氏は最近、大紀元のインタビューに答え、自由のない社会に生きているため思考がマヒしてしまった中国人に対して「目を覚ませ」と呼びかける。
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現在の中国では、真の安全を保証されている人など誰もいないのです。巨大な国家権力と対峙している私は、自分の力では妻子を守り切るなど不可能ですし、誰かを守り切れる人などいません。
上海在住の人権派弁護士鄭恩寵氏は、709事件で弾圧された中国の人権派弁護士は、中国の未来のために自分と家族の多くの利益を投げ打って尽力していることを取り上げ、敬意を表し、彼らこそが中国の未来の大統領候補だとの思いをあらわにした。